2018.01.11更新

敏感肌2 


皮膚科医に対するアンケート調査を見ると、ほとんどが敏感肌を角質のバリア機能不全で、乾燥肌と同じ範疇の肌トラブルとしてとらえ、保湿を中心としたスキンケアで対応すべきと認識していることがわかります。

ところが、どんなに保湿をしっかりしたとしても、改善しない「敏感肌」が確かに存在します。バリア機能が正常な「敏感肌」の方も、脂性肌タイプでニキビができやすい「敏感肌」の方もいます。

そもそも「敏感肌」の方は、化粧品を変更したさいに違和感を感じたり、生理、ストレスなどさまざまな要因からお肌にトラブルが生じたことから、自身を「敏感肌」と判断しています。

皮膚科医も、敏感肌にもっとも敏感な化粧品業界と歩調を合わせて、「敏感肌と自己申告があれば敏感肌!」を出発点にしなければなりません。

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2018.01.08更新

数年前アンジェリーナ・ジョリーが癌の予防目的に乳房、卵巣を切除したことが大きなニュースになりました。彼女の場合、BRCA遺伝子に変異があったと報道されています。

予防的切除


遺伝性乳癌の多くはBRCA遺伝子(正確には1と2があります)の変異が原因です。癌は遺伝子の突然変異から生じますが、親から子に遺伝子の変異が遺伝的に伝わることもあります。それが遺伝性乳癌で、乳癌全体の5〜10%を占めます。

BRCA遺伝子に変異があるかどうかは血液検査でわかります。もし変異があった場合、乳癌になるリスクはおよそ70%。そして、もし予防的に乳房を切除すれば、乳癌になるリスクを90%下げることができます。これが予防的に切除するメリットです。

ただし、癌を予防する目的は「癌で死なない」ことのはずですが、今のところ生命予後の改善は証明されていません。予防的に切除した方が長生きできるという保証はありません。おそらく検査で変異が分かれば、予防的な手術を選択しなくても、通常より綿密にフォローすることになるので、たとえ乳癌を発症しても早期発見、早期治療につながりやすいためでしょう。

どういう場合に遺伝性乳癌が疑われるかについて、詳しくは下記サイトの表1をご覧下さい。
http://jbcs.gr.jp/guidline/p2016/guidline/g1/q05/

遺伝性乳癌が気になる方は、まずは下記サイトに掲載されている遺伝カウンセリング外来でご相談下さい。
http://hboc.jp/facilities/index.html

21世紀は個別化医療に向かうと叫ばれて久しいですが、まさにこうした遺伝性腫瘍こそが、究極の個人情報である遺伝子により個別化された医療です。今後は乳癌に限らず多くの癌において遺伝性腫瘍が問題になることが予想されます。現状ではまだ遺伝性腫瘍に対応できる病院は限られていて、早急に整備されることが求められています。

(参考)
遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)診療の手引き(2017年版)
医学のあゆみ 「乳癌のすべて」
国がん中央病院がん攻略シリーズ 最先端治療 乳がん


 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2018.01.07更新

 

「王様のような朝食、王子様のような昼食、そして貧民のような夕食を・・」西洋のことわざですが、ここにはダイエットのヒントが詰まっています。鍵となるのは「体内時計」。

「体内時計」という言葉は一般にも使われますが、医学的な解明が進んでいます。わかったことは、ひとつは体内時計には脳の中にある中枢性の時計と体のあちこちにある末梢性の2種類があること。もうひとつは、人の体内時計は1日24時間ではなく、25時間周期であること。つまり人は毎日時差ボケが発生するから、体調を崩しやすい。体内時計を毎日リセットすることが健康維持に欠かせません。

体内時計は2種類あるので、リセット方法も2つ。まず中枢性の時計のリセットには朝起きて日光(正確にはブルーライト)を浴びること。末梢性の時計のリセットには起床して2時間以内に朝食を食べることが必要になります。

同じように食事をしたとしても、体内時計を持つ身体は区別します。朝に摂る食事は、これからの生活のエネルギー源として使われやすく(蓄積しにくく)、夜に摂る食事は、明日のエネルギーとして蓄積されやすく(消費されにくく)なります。朝食を抜くとその分摂取カロリーが減って、ダイエットになると思われがちですが、実は、たとえトータルとして摂取カロリーが増えても朝食を摂った方が太りにくく、朝食を抜いた方が肥満傾向になることがわかっています。

さらに時計のリセットには、栄養バランスの取れた朝食が必要です。時間がないからバナナ1本とか食パン1枚では時計のリセットはできません。まさに「王様のような朝食を!」です。

これまでダイエットの基本はいかに摂取カロリーを減らすか(食事制限)、またはいかに消費カロリーを増やすか(運動)しかありませんでした。「時間栄養学」は、食事、カロリーを制限しなくても、「時間」を制限すること、時間を意識して食事を摂ることで減量できることを教えてくれています。

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2018.01.03更新

ダイエットはなぜうまくいかないのでしょう・・
もしかしたら、それは「決断疲れ」のせいかもしれません。

決断疲れ?


ダイエット中はこれは食べていいか、あれはどうか・・と「決断」の連続です。中には一皿ずつカロリー、食材に含まれる糖質の量を計算する几帳面な方もいらっしゃるかもしれません。

しかし・・そうした「決断」が重なると、疲れてしまい、ついには自己をコントロールする気力が弱まってしまうことが知られています。「決断疲れ」がダイエットの失敗につながるのです。

ダイエットを成功させるには、「決断」する必要のないシンプルにルーティーン化された方法にすることです。

たとえば糖質制限であれば、1日に摂取できる糖質を何グラムと制限するのではなく、「夕食は主食(ごはん、パン、麺など)を抜く!」などのように、いちいち決断する必要がないようにするのが長く続けるコツです。


 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2017.12.25更新

敏感肌イメージ


「敏感肌」の方が増えています。

日本人女性に対する最近のアンケート調査では、半数以上の方が自分は「敏感肌」だと答えていて、10年、20年前の調査に比べ増加傾向にあります。しかも日本だけでなく、ヨーロッパや米国でも、"sensitive skin"を訴える人は増えていて、世界共通の現象と言えます。

「敏感肌」問題にもっとも敏感になっているのは化粧品業界の方々です。使ってヒリヒリするコスメなど選ばれませんから。それに比べると皮膚科・美容皮膚科側の対応は遅れています。おそらく「敏感肌」は自覚症状の問題で、そもそも皮膚疾患ではないという認識があるからでしょう。

「敏感肌」を議論しにくい理由は、ひとつは定義があいまいであること、もうひとつはほとんどの調査研究が自己申告をもとにしているため、本来は定義から外れている人(たとえばアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎など皮膚疾患を伴うケース、思い込みだけで判断しているケース)まで「敏感肌」に含まれてしまい、ますます「敏感肌」って何?となってしまうことが挙げられます。

お肌の現代病ともいえる「敏感肌」。実際に多くの方が悩んでいるのですから、美容皮膚科医として手をこまねいているわけにはいきません。

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2017.08.18更新

駅のトイレ

(何駅か忘れましたが、駅のトイレです。さすが大阪!)

第1日午後には、スイーツセミナーがありました。名前の通り「スイーツ」を食べながら講演を聴くという贅沢なセミナーです(製薬会社のスポンサー付きというわけ)。出されたのは、カットフルーツでした。

肝心の講演の中身は、「尋常性ざ瘡瘢痕の最新知見と瘢痕予防へのアプローチ」。

ニキビの炎症がひどいほど、瘢痕(クレーター)として残りやすくなると単純に思い込んでいましたが、炎症の程度とは関係なく、瘢痕(クレーター)の実に72%は、紅斑(「赤み」)に続発するとのことでした。

ニキビでは他の炎症性疾患に比べ、「赤み」が続きやすいことが知られていて、それもどうしてかわかっていませんが、さらにその「赤み」で瘢痕が形成されるとなると、ますます「赤み」の解明が進むことが待たれます。



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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2017.08.05更新

今年の日本美容皮膚科学会総会は大阪で開催されました。

グランフロント大阪

 

第1日目の最初に聴いたのは、シンポジウム1「美容医療の諸問題」。

途中から参加しましたので控えめに書きますが、学会会頭を含む大御所の先生方が真剣に討論していたのは、豊胸用のフィラーであるアクアフィリングの問題でした。海外ではアクアフィリングは安全性が問題視され禁止の方向に向かいつつあります。ところが国内では大手を振って行われている・・それを何とかしなければ、という議論でした。

形成外科専門医からなる美容外科学会(JSAPS)ではHPのトップページに「学会からのお知らせ」として、アクアフィリングに対する注意喚起を掲載しています。


このブログを目にされた方はフィラーでの豊胸など、お考えになりませんように。

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2016.12.15更新

 

前回の結論は、何を!どれだけ!食べてもいいけど、1日の中で食事できる時間だけは制限する!!でした。では、何時間に制限すればいいのか?根拠のある数字はあるか?が問題になります。

1)10時間
朝食が7時からなら、前の日の夕食は9時までに食べ終えるというパターン。

10時間という数字は、1回の食事後に身体の中の糖質がすべて消費されて、ようやく脂肪が燃焼し始める時間。エネルギーの貯金である脂肪を燃焼させることができれば、体重も減らせるだろうと期待できます。

脂肪が燃焼を開始すると「ケトン体」が産生されます。この「ケトン体」、抗加齢医学で今、熱い視線を浴びています。「ケトン体」が長寿遺伝子を活性化することがわかり、カロリー制限が長寿をもたらす機序にこの「ケトン体」が大きく関与しているのではと言われ始めているのです。来年の抗加齢医学会総会の招待講演ではこの「ケトン体」の大家の先生を外国からお招きすることに決まっています。

欠点は10時間というファスティング時間で体重が減少したとする臨床データがないこと。

2)12時間
朝食が7時からなら、前の日の夕食は7時までに食べ終えるというパターン。

これは先日行われた抗加齢医学会の研修講座で、「アンチエイジング2016」として今年のアンチエイジングの進歩を紹介する講演の中で取り上げられた論文の結論。

この論文はスマートフォンアプリを活用して、人の摂食行動を解析したものですが、摂食時間を12時間に制限すれば、食事内容を制限しなくても(!)、体重が減少することが示されました。しかも追跡調査の結果1年後もほとんどの人で体重が維持されていました。理由は「続けるのが楽だから」!

(参考文献)
A Smartphone App Reveals Erratic Diurnal Eating Patterns in Humans that Can Be Modulated for Health Benefits.
Cell Metab. 2015 Nov 3;22(5):789-98. 

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2016.11.28更新

 

好きなように食べてそれでも太らない方法はないのか・・興味深いマウスの実験があります。

対照群のマウスには、高脂肪食を好きな時間に食べさせました。治療群のマウスでは、同様に高脂肪食を与えましたが、食べられる時間は活動期間の8時間に制限しました。どちらも総摂取量は同じにしました。

結果、対照群は肥満マウスになったのに、治療群のマウスは体重が変わりませんでした!

マウスの実験結果を人にもあてはめるのは飛躍しすぎと思われるかもしれませんが、昔からダイエットに成功した人の話で「何時以降は食事を摂らないようにした」というのを聞いたことがあると思います。

何を!どれだけ!食べてもいいけど、1日の中で食事できる時間だけは制限する!!

これが「時間栄養学」からのひとつのアドバイスです。

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

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