2025.05.18更新

HOME肌のハリ・弾力 > 肌のコラーゲンを増やす方法

 

 

【目次】

1: コラーゲンを飲んでも意味がない?
2: 注目は「コラーゲンペプチド」
3: コラーゲンサプリは効果ある?
4: 食事からのコラーゲン
5: コラーゲンサプリの選び方
6: ビタミンCや鉄も摂るべき?
7: 飲むタイミングは?
8: コラーゲン摂取の注意点



「コラーゲンは飲んでも意味ないってホント?」——この記事は、最新の科学的知見をもとに、コラーゲンを“飲む・食べる”で増やす方法(サプリ・ペプチド・食事)に絞って解説します。
※美容医療という選択肢は別ページでご紹介します。


▶︎肌のハリ・弾力を取り戻すための全体像については、関連記事「肌のハリ・弾力を取り戻すには?」もあわせてご覧下さい。

▶︎肌のハリ・弾力を取り戻すための美容医療については、関連ページ「ECM治療 | 肌育注射」もあわせてご覧下さい。




1. コラーゲンを飲んでも意味がないと言われてきた理由



コラーゲンは、皮膚、骨、腱、血管などに多く含まれるタンパク質です。肌では主に真皮に存在し、ハリや弾力を支える重要な成分です。

ただし、食事やサプリメントでコラーゲンを摂ったとしても、そのコラーゲンがそのまま肌に届くわけではありません。私たちの体は、タンパク質をそのまま吸収することはできません。通常、タンパク質は消化管でアミノ酸や小さなペプチドに分解されてから吸収されます。

そのため、以前は
「コラーゲンを食べても一度アミノ酸に分解されるだけなので、肌のコラーゲンが直接増えるわけではない」
と考えられていました。

確かにコラーゲンを摂取しても、それがそのまま肌のコラーゲンとして使われるわけではない、という点は間違っていません。


▶︎肌のハリや弾力を支える土台については、関連記事「細胞外マトリックス(ECM)とは?肌老化との関係を医師が解説」もあわせてご覧下さい。コラーゲンの役割をご理解いただけます。




2. 注目されているのは「コラーゲンペプチド」

コラーゲンペプチドの吸収と働き

注目されているのが、コラーゲンペプチドです。コラーゲンペプチドとは、コラーゲンを細かく分解し、吸収されやすい形にしたものです。通常のコラーゲンより分子が小さく、サプリメントや機能性表示食品などにもよく使われています。

研究では、摂取したコラーゲンペプチドの一部が、アミノ酸まで完全に分解されず、ペプチドの形で血中に現れることが実証されました(文献1)。

こうしたペプチドは、単なる栄養分としてだけでなく、皮膚の線維芽細胞に働きかける「シグナル」のような役割を持つ可能性が考えられています(文献2)。

線維芽細胞は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などを作る細胞です。つまり、コラーゲンペプチドは、直接肌のコラーゲンになるというより、肌が自らコラーゲンを作る働きをサポートする可能性があるということです。


3. コラーゲンサプリは肌のハリに効果がある?



経口コラーゲン、特にコラーゲンペプチドについては、肌の弾力、水分量、しわなどへの影響を調べた研究が複数あります。

これらの研究では、コラーゲンペプチドを一定期間摂取することで、皮膚の水分量や弾力が改善したとする報告があります(文献3)。摂取期間は研究によって異なりますが、4〜12週間程度で変化がみられたとするものもあります(文献4)。

しかし、重要な留意点として、直近のメタ分析によれば、製薬・サプリメント企業の資金援助を受けていない高品質な独立研究に限定した場合は皮膚水分量・弾力・シワのいずれにも有意な効果は認められないと報告されており(文献5)、医学的にはコラーゲンペプチドの評価は揺れています。


4. 食事からコラーゲンを摂ることはできる?



コラーゲンは、牛すじ、豚足、鶏手羽、鶏皮、軟骨、魚の皮、うなぎ、カレイ、エビ、ゼラチンなどに多く含まれます。

これらを食事に取り入れることで、コラーゲンを摂取することはできます。

日本でコラーゲンの1日の推奨摂取量は定められていません。実際の摂取量については、20〜50代の日本人女性を対象にした調査で、日常の食事から摂取しているコラーゲン量は平均約1.9 g/日とする報告があります(文献6)が、美容目的の研究で用いられたコラーゲン量は、1日5〜10g(多くは2.5〜5g)程度です。

2.5〜5gを食品だけで毎日安定して摂るのは簡単ではありません。また、手羽先、豚足、鶏皮などは脂質も多く含むため、コラーゲンを摂る目的で食べ過ぎると、カロリーや脂質の摂りすぎにつながることがあります。

コラーゲンを美容目的で摂る場合は、食品だけでなく、コラーゲンペプチドを含むサプリメントを活用するのが現実的です。


5. コラーゲンサプリを選ぶときのポイント



コラーゲンサプリを選ぶ際は、「コラーゲンそのもの」よりも、消化・吸収されやすい形に分解されたコラーゲンペプチドを含む製品を選ぶのが基本です。

選ぶポイントは、
①コラーゲンペプチド配合
②1日量が明記されている
③継続しやすい価格
④糖分や不要な添加物が多すぎない
⑤原料(魚・豚・牛・鶏)も確認する
の5点です。

コラーゲンは、魚、豚、牛、鶏などを原料にしていることがあります。魚介類や特定の動物性食品にアレルギーがある方は注意が必要です。

サプリは美容医療やスキンケアの代替ではなく、栄養面から肌環境を支える補助的な選択肢として考えるのが医学的に妥当です。


6. ビタミンCや鉄も一緒に摂るべき?



コラーゲンの合成には、ビタミンCが関わっています。鉄も、体内でのコラーゲンの構造維持に関係します。そのため、「コラーゲンとビタミンCを一緒に摂るとよい」と説明されることがあります。

ただし、コラーゲンサプリの臨床研究では、コラーゲンペプチド単独で検討されているものが多く、ビタミンCや鉄を一緒に摂らないと効果がない、というわけではありません。

通常の食事でビタミンCや鉄が不足していなければ、過度に意識しすぎる必要はありません。大切なのは、コラーゲンだけに頼るのではなく、全体として栄養バランスのよい食事を続けることです。


7. 飲むタイミングはいつがよい?



コラーゲンサプリは「いつ飲むのが一番効果的ですか?」という質問をよく受けます。しかし、現時点では、特定の時間帯の方が効果的であることを示した十分な科学的根拠はありません。

摂取タイミングにこだわりすぎるよりも、毎日続けやすい時間に飲むことを優先しましょう。


8. コラーゲン摂取の注意点



コラーゲンは比較的取り入れやすい成分ですが、注意点もあります。

サプリメントは多く摂ればよいというものではありません。過剰に摂取すると、胃もたれ、お腹の張り、吐き気、下痢などの消化器症状が出ることがあります。製品に記載された目安量を守ることが大切です。

◉腎臓に病気がある方、持病がある方、妊娠中・授乳中の方は、美容目的でサプリメントを始める前に、主治医に相談した方が安心です。

◉摂取後に体調の変化を感じた場合は中止し、症状が続く場合は医療機関を受診してください。


まとめ

「コラーゲンは飲んでも意味がない」と言われてきた背景には、摂取したコラーゲンは消化され、肌のコラーゲンとしてそのまま利用されるわけではないという考え方がありました。

しかし近年では、コラーゲンペプチドの一部がペプチドのまま吸収され、皮膚の線維芽細胞に働きかける可能性が報告されるなど、コラーゲンの経口摂取に対する考え方は変わりつつあります。

一方で、肌への効果については肯定的な研究がある反面、高品質な独立研究では明確な有効性が確認されていないとの報告もあり、現時点では評価は一致していません。

そのため、コラーゲンサプリは「飲めば必ず効果がある」とも、「全く意味がない」とも言えないのが現在の医学的な結論です。

美容目的で取り入れる場合は、コラーゲンペプチドを含む製品を選び、適切な量を無理なく継続することが大切です。また、サプリメントはあくまでも補助的な役割であり、バランスのよい食事や紫外線対策など、日々の生活習慣を整えることが肌の健康の基本であることも忘れてはいけません。

コラーゲンに関する情報には誇張されたものも少なくありません。科学的根拠を踏まえながら、過度な期待や誤解に惑わされず、ご自身に合った方法で取り入れていくことが大切です。



当記事についてのご質問やご相談は、LINEからお気軽にお寄せ下さい。

 LINEバナー
*LINE登録の上、ご相談下さい。

 


▶︎肌のハリを取り戻すための美容医療を含めた全体像については、関連記事「肌のハリ・弾力を取り戻すには?」もあわせてご覧下さい。


 

 

【参考文献】

1) Identification of food-derived collagen peptides in human blood after oral ingestion of gelatin hydrolysates
Koji Iwai, et al.
Agric Food Chem
2005 Aug 10;53(16):6531-6

 

2) Effect of prolyl-hydroxyproline (Pro-Hyp), a food-derived collagen peptide in human blood, on growth of fibroblasts from mouse skin
Yasutaka Shigemura, et al.
J Agric Food Chem
2009 Jan 28;57(2):444-9

3) Effects of hydrolyzed collagen supplementation on skin aging: a systematic review and meta‐analysis
Roseane B de Miranda, et al.
Int J Dermatol
2021 Dec;60(12):1449-1461


4) Effects of oral collagen for skin anti-aging: A systematic review and meta-analysis
Szu-Yu Pu , et al.
Nutrients
2023 Apr 26;15(9):2080

 

5) Effects of collagen supplements on skin aging: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials
Seung-Kwon Myung, Yunseo Park
Am J Med
2025 Sep;138(9):1264-1277

6) 20 代から 50 代日本人女性における食事由来コラーゲン推定摂取量の特徴
野口知里 ほか
栄養学雑誌
2012;70(2):120-128

 




 

バナー1

 

バナー2

 

 

制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2026年7月8日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥