イビキはオジサンだけの特権(?)じゃありません。女性も歳とともにイビキをかく人の割合が増えます。
(グラフは参考文献から)
なぜ人は加齢とともにイビキをかくようになるのでしょうか?
イビキについてずいぶんといろんな文献を読みあさりましたが、なかには「日本人の顎は小さいから」といういい加減な(?)記述まである始末で、明快な答えが見つかりません。
ただ、「加齢とともに下顎が小さくなる」ことは間違いなく原因のひとつです。
残念ながら下顎が歳とともに小さくなるなんて美容医療に携わる医者でなければ知りません。だから「日本人は顎が小さいから」などと言ってしまうのでしょう。ただそうなると、すぐに解決策は見つかりません。現状では頭蓋骨の骨粗鬆症(変形・縮小)の進行を予防する手段はないので、もっぱら睡眠中に気道が狭くならないよう工夫するしかありません。
ヒトがサルから進化して、大きく発達した脳と退化した下顎を持つようになり、頭からノドの構造が間延びして気道が長くなって、イビキをかきやすくなったと考えられています。高等生物の証拠なのだと自分をなぐさめるしかないのかもしれません。
(参考文献)
たかがいびき、されどいびき
東北大学保健管理センター
保険のしおり30号(2001年)