スキンケアにおいて日焼け止めは欠かせないアイテムです。多くの方が日々のスキンケアの一環として日焼け止めを使用していますが、SPFに関する規制とその意義についてご存知でしょうか?
日本での日焼け止めの売り上げをSPF別にみると
1位 SPF50
2位 SPF30
3位 SPF15
とSPFが高い製品ほど売れているのがわかります。やはりどうせ買うなら紫外線防御能力の高い、つまりSPFの高い製品に手が伸びるのでしょう。
ただし、いくら探しても日本製の日焼け止めにはSPFが50以上のものはありません。
日本では、日焼け止め製品のSPFは50+が上限とされています。かつては日本でも次々とSPFの高い日焼け止めが登場し、50どころか100も超えて「SPF戦争」と称されるほどでした。しかしSPFが高い製品はそれだけ肌への刺激も強くなり肌荒れの原因になります。そのため1996年にSPFの上限は50+と決められたのです。
紫外線対策を重視する美容意識の高い消費者にとって、この規制が適切かどうか疑問に思うこともあるでしょう。
ここで参考になるのは、米国での日焼け止め事情。
興味深いことに、SPFの上限規制がない米国で、売上トップはSPF50の製品で、SPF50を超える製品はトップ3に入っていません。
(参考)
米国でのSPF別日焼け止めの売り上げトップ3
1位 SPF50
2位 SPF30
3位 SPF40
このことから、仮に日本でSPFの上限規制がなくなったとしても、やはりSPF50前後の製品が主流になる可能性が高いと考えられます。
強い日差しから肌を守ることは大切ですが、同時に肌への負担も考慮しなければならないことを考えれば、日本の現行のSPF上限規制にも一定の意義があると言えるでしょう。
SPFの数値だけにとらわれるのではなく、自分の肌質や生活スタイル、そして季節に合わせて適切な日焼け止めを選ぶことが大切だとまとめさせていただきます。