2021.05.21更新

オイリースキンについは、皮膚科の領域では、ニキビや脂漏性皮膚炎と関わりがあり、それぞれ患者数は多いはずですが、学問的に興味を持たれないらしく、文献は多くありません。

それでも比較的新しい総説(医学雑誌に掲載された「まとめ」のような論文)を中心に、現状をまとめてみました。はたしてオイリースキンは治療で改善できるのでしょうか?

皮脂の抑制に有効と認められているのは、

■内服薬
1)イソトレチノイン(アキュテイン)・・皮脂を80%抑えるというデータもあります。米国では重症のニキビに対する最後の切り札的な存在なのもうなずけます。しかし催奇形性、精神疾患のリスクがあり、軽々しく使える薬ではありません。米国では催奇形性への対策として厳格な避妊のプログラムが決められていて、それに基づいて使われています。薬剤のリスクに及び腰な日本で承認される見込みはありません。こうしたハイリスクな薬でも、一部のクリニックで販売されていますが、口先ばかりのリスク説明だけでいいのか、正直不安を覚えます。
2)スピノロラクトン
スピロノラクトンには抗男性ホルモン作用があり、美容医療においては、皮脂の抑制や女性の脱毛症、多毛症の治療として使われることがあります。
3)「経口避妊薬」
以前に比べ「経口避妊薬」は、生理に関連した病気や症状の緩和目的に積極的に使われているようです。単なる避妊目的というより、生理周期をしっかりコントロールしようということでしょうか。そうなると「経口避妊薬」という名称も、古くさく感じられます(しかし、英語もoral contraceptivesのままだから仕方ありませんか・・)。美容医療では、ガイドラインにはない使用法ですが、大人ニキビに使われることがあります。

注)当院では1)~3)のいずれも処方していません。

■外用剤
4)レチノイド(トレチノイン療法)・・意外なことに毛穴は縮小させるものの、皮脂を抑えるデータは不十分という評価でした。レチノイドは、当院ではメラフェードを取り扱っています。ゼオスキンの基本的なコンセプトもトレチノイン療法です。

■その他
5)光線力学療法
昔からニキビ治療として一部の施設で行われていますが、広まることもなく、大きな話題にもならずそのままですから、効果のほども推して知るべしかと。
6)ボツリヌストキシン(ボトックス)
promising treatment option(有望な治療選択肢)と評価されています。炎症を起こす神経伝達物質も抑え、敏感肌タイプのオイリースキンにも有用とか。この場合のボトックスは、当院でボトックスリフトと呼んでいますが、細かく皮内に注射するボトックスのこと。欠点としては、鼻に施術できないことが挙げられます。

このように並べると、美容クリニックにとって、オイリースキンに有効な施術は限られていて、事実上ボトックス一択のようです。

 

(参考文献)
1)Oily skin:A review of treatment options
Endly DC,Miller RA
J Clin Aesthet Dermatol
2017;10(8):49-55

2)Oily sensitive skin:A review of management options
Ji YH,et.al
J Cosmet Dermatol
2020;19:1016-1020

3)Oily skin:An overview
Sakuma TH,Maibach HI
Skin Pharmacol Physiol
2012;25:227-235

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2021.05.09更新

皮脂は、スキンケアの本の中では、「最高の天然クリーム」などと持ち上げられるかと思えば、オジサンの顔の上にあると、ギトギトして気持ち悪いと毛嫌いされる存在。

その皮脂の過剰な分泌で起こる「オイリースキン」、その対策といえば、ネットでも書籍でもさまざまに言い尽くされていますが、ほんとうのところ何が正解なのでしょう?

ここでは、米国皮膚科学会のサイトに掲載されているオイリースキン対策を紹介します。おそらく世界でもっとも信用できるアドバイスでしょう。


①洗顔は朝・晩、そして運動の後。
②スキンケア用品は、オイル・フリーまたはノンコメドジェニックと明記されているものを使う。
③低刺激性の洗顔料を泡立てて使う。
④油分、アルコール分をベースに作られたクレンジング料は使わない。
⑤毎日保湿剤を使う。
⑥日焼け止めを塗って外出する。
⑦化粧品はオイルフリー、ウォーターベースのものを選ぶ。
⑧メイクをしたまま寝ない。
⑨あぶらとり紙を上手に使う。ただし決して顔をこすらないように。
⑩普段顔を触らないように。触っていいのは、スキンケア、メイクアップのときだけ、もちろん、まずは手をキレイにしてから。

日々オイリースキンと悪戦苦闘している方からしたら、ありふれたアドバイスに思えるかもしれませんが、正しい方法というのは、目新しくはないものです。それでも、すべてを徹底することは、結構難しいのではないでしょうか。

あなたのお悩みが少しでも解消されますように。

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

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