2025.05.11更新

 

【目次】

1: 日焼け止めに頼る前の基本のUV対策
2: 日焼け止めはいつから?
3: 結局、どうすればいいの?
4: 赤ちゃんのための日焼け止めの選び方
5: 日焼け止めの正しい使い方
6: 最新の動向:日本の専門機関からの提言
7: 0歳からの徹底UVケアとビタミンD対策





0歳からのUVケア


【美容医師が解説】赤ちゃんのUVケア、日焼け止めの選び方と使い方


皆さんもご存知の通り、赤ちゃんの肌は大人に比べて非常にデリケートです。表皮が薄く、バリア機能も未熟なため、紫外線に対する防御機能は十分ではありません。そのため、赤ちゃんの頃からの適切な紫外線対策は、将来の健やかで美しい肌を育むために、とても重要です。

「赤ちゃんに日焼け止めって本当に必要なの?」、「いつから、どんなものを使えばいいの?」、「日焼け止め以外にもできることは?」など、特に初めて育児をされる方にとっては、疑問や不安がたくさんあることでしょう。

この記事では、美容医学の視点から、赤ちゃんのデリケートな肌を紫外線ダメージから守り、未来の美肌へと繋げるためのUVケアについて、世界の最新情報や専門家の見解を基に、分かりやすく解説します。安心して赤ちゃんのUVケアに取り組めるよう、正しい知識を身につけましょう。


1. まずはここから!日焼け止めに頼る前の基本のUV対策:美肌作りの第一歩



赤ちゃんの紫外線対策で一番大切なのは、実は日焼け止めを塗ることだけではありません。まずは、物理的に日光から肌を守る対策をしっかりと行うことが、美肌を守るための基本です。

◎日陰の活用で肌負担を軽減: 米国では、生後6ヶ月未満の赤ちゃんは直射日光を避け、日陰で過ごさせることが強く推奨されています。これは、赤ちゃんの未熟な肌への負担を最小限に抑えるためです。お散歩の際は、木陰を選んだり、日傘やベビーカーのシェードを最大限に活用したりして、意識的に日陰を作りましょう。

◎賢い服装選びでUVブロック: 軽量で通気性の良い長袖の服、丈の長いパンツ、そして広いつばの帽子を着用させましょう。特に首の後ろまでしっかりと隠れるデザインの帽子は、うっかり日焼けを防ぐためにもおすすめです。衣類で肌を覆うことは、赤ちゃんの繊細な肌にとって最も負担の少ない、かつ効果的な紫外線対策と言えます。最近では、おしゃれでUVカット機能を備えたベビーウェアも増えています。

賢い服装選びでUVブロック


◎外出時間帯の工夫でダメージ回避
: 紫外線の強い時間帯、特に午前10時頃から午後2時頃まで(米国では太陽光が最も強い午後4時頃までとする場合も)の長時間の屋外活動はできるだけ避けるようにしましょう。赤ちゃんの生活リズムも考慮しつつ、比較的紫外線量の少ない朝夕の涼しい時間帯に外気浴を取り入れるのが賢明です。

これらの基本的な対策を徹底することで、日焼け止めに頼らずとも、かなりの紫外線を防ぐことができ、赤ちゃんの肌への刺激も最小限に抑えられます。


2. 日焼け止めはいつから?日本と米国の考え方の違いと、賢い選択



基本的な物理的防御に加えて、必要に応じて日焼け止めの使用を検討します。ここで多くの方が悩むのが、「生後何ヶ月から使っていいの?」という点でしょう。実はこの点について、日本と米国では推奨のニュアンスに少し違いがあります。

⚪️米国の見解:より慎重なアプローチ

米国食品医薬品局(FDA)や米国小児科学会(AAP)、米国疾病予防管理センター(CDC)は、原則として生後6ヶ月未満の乳児への日焼け止め使用を推奨していません。これは、赤ちゃんの皮膚は非常にデリケートで、化学物質に対する感受性が大人よりも高く、皮膚トラブルのリスクを考慮しているためです。まずは衣類や日陰での物理的な防護が最優先とされています。

ただし、これらの対策で十分に紫外線を防ぎきれない限定的な状況下(例:どうしても広範囲を覆えない顔や手の甲など)においては、ごく少量の物理的フィルター(紫外線散乱剤)タイプの日焼け止め(SPF15以上を推奨)を使用しても良い、としています。 生後6ヶ月を過ぎた乳児については、露出するすべての皮膚に日焼け止めを塗ることが推奨されています。

⚪️日本の見解:比較的柔軟な考え方

日本の専門機関の一つである日本小児皮膚科学会は、「サンスクリーンは、小さい赤ちゃんから使うことができます」との見解を示しており、低刺激性の製品を選べば、生後早い時期からの使用も可能としています。

⚪️考え方の違いの背景にあるもの

米国やカナダで生後6ヶ月以内の赤ちゃんに日焼け止めを使うことを推奨していないのは、「6ヶ月未満の小児における日焼け止めの安全性を調査した研究はない」ことを重視しているからです。

子供では身体の体積に対して、(日焼け止めを塗る)表面積が大きく、また皮膚のバリアが未発達であることから、日焼け止めの体内への吸収の問題は大人より子供で心配されているのです。


3. 結局、どうすればいいの? 美容的観点からのアドバイス



美容の観点からは、紫外線を浴びることによる肌へのダメージは、シミやそばかす、将来的な光老化(しわ、たるみなど)の原因となるため、可能な限り避けることが理想です。

米国の「6ヶ月未満は原則避ける」という厳格な方針と、日本の「必要なら低刺激なものを早期から使用可」という柔軟な方針も、まずは直射日光を避け、衣類や日陰で肌を守ることの重要性では一致しています。

保護者の方としては、生後6ヶ月未満の赤ちゃんに対しては、米国のガイドラインを参考に、可能な限り日焼け止めに頼らない物理的な紫外線対策を徹底することを基本とし、やむを得ない場合に限り、刺激の少ない日焼け止めを露出する最小限の部位に薄く塗布することを検討すると良いでしょう。生後6ヶ月を過ぎたら、より積極的に日焼け止めの使用を検討し、未来の美肌を守る習慣をスタートさせましょう。


4. 赤ちゃんのための日焼け止めの選び方:美肌への第一歩は製品選びから



日焼け止めの使い方

赤ちゃんのデリケートな肌に使用する日焼け止めは、肌への負担が少なく、安全性の高いものを選ぶことが非常に重要です。美容の観点からも、刺激の強い成分は避け、肌に優しい処方のものを選びましょう。

◉「ノンケミカル(物理系)」がおすすめ:
日焼け止めには、紫外線を吸収して化学的に熱などのエネルギーに変換する「紫外線吸収剤(ケミカルフィルター)」タイプと、紫外線を物理的に肌表面で反射・散乱させる「紫外線散乱剤(ノンケミカル/物理的フィルター)」タイプがあります。


紫外線吸収剤は白浮きしにくく、使用感が良いものが多いですが、まれにアレルギー反応や皮膚刺激の原因となることがあります。一方、酸化亜鉛(ZnO)や酸化チタン(TiO₂)といったミネラル成分を主成分とする紫外線散乱剤タイプの日焼け止めは、肌への負担が少なく、アレルギー反応も起こしにくいため、赤ちゃんのデリケートな肌に適しているとされています。製品表示に「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル処方」「ミネラルベース」などと記載されているものがこれにあたります。


◉注意したい成分:オキシベンゾン
一部の紫外線吸収剤、特にオキシベンゾン(oxybenzone)については、微量ながら体内に吸収され、ホルモン様作用(内分泌かく乱作用)を引き起こす可能性への懸念が指摘されています。米国小児科学会(AAP)も、赤ちゃんへの使用は可能であれば避けるよう勧告しています。成分表示をよく確認しましょう。


◉SPF/PA値はシーンに合わせて:高ければ良いわけではない
日常的なお散歩や公園遊び程度であれば、SPF15~20、PA++程度で十分な効果が期待できます。米国小児科学会もSPF15以上を推奨しており、SPF15~30でほとんどの日常的な状況に対応できるとしています。

SPF値やPA値が高すぎると、その分肌への負担も増える傾向にあるため、炎天下での長時間のレジャーなど特別な場合を除き、必要以上に高い数値の製品を選ぶ必要はありません。

汗をかきやすい赤ちゃんには、水に強い「ウォーターレジスタント(耐水)」タイプも有効ですが、その分落としにくくなる場合もあるため、肌への優しさとバランスを考えましょう。


◉その他のチェックポイント:肌への優しさを追求
公式なガイドラインで明確に言及されているわけではありませんが、一般的に無香料・無着色、アルコール(エタノール)フリー、パラベンフリーなど、刺激となりうる成分を極力含まない処方のものが赤ちゃんには望ましいとされています。


5. 日焼け止めの正しい使い方:効果を最大限に引き出し、肌トラブルを防ぐ



安全な日焼け止めを選んだら、次は正しい使い方をマスターすることが大切です。間違った使い方では十分な効果が得られないばかりか、肌トラブルの原因にもなりかねません。

◎塗る量と範囲:ムラなく、たっぷりと
生後6ヶ月を過ぎて日焼け止めを使用する場合は、衣類で覆われていない、露出するすべての肌(顔、首、耳、手の甲、足の甲など)に、製品のラベルに記載された指示に従って十分な量を塗布してください。

塗る量が少ないと、表示されているSPF/PA値の効果が得られません。一般的に大人の顔でパール粒2個分程度が目安とされますが、赤ちゃんの体表面積に合わせて調整し、白くなるくらいを目安に、優しく、しかしムラなく丁寧に塗り広げましょう。

生後6ヶ月未満の赤ちゃんに例外的に少量使用する場合は、顔や手の甲など、衣類でどうしても隠せないごく狭い範囲に、最小限の量にとどめるようにしましょう。


◎塗り直しの頻度:こまめなケアが美肌の鍵
屋外にいる際は、約2~3時間ごとを目安に、または製品ラベルの指示に従ってこまめに塗り直すことが非常に大切です。汗をかいたり、水に濡れたり、タオルで拭いたりした後は、耐水性のタイプであっても効果が薄れてしまうため、より早めに塗り直すように心がけましょう。塗り直しを怠ると、せっかく日焼け止めを塗っていても紫外線の影響を受けてしまいます。


◎帰宅後のケア:優しく洗い流し、しっかり保湿
外から戻ったら、その日のうちに、塗った日焼け止めを丁寧に洗い流すことが重要です。赤ちゃん用の石鹸やボディソープをよく泡立て、ゴシゴシこすらずに優しく撫でるように洗い、ぬるま湯で丁寧にすすぎ流しましょう。日焼け止め成分が肌に残っていると、毛穴詰まりや肌荒れの原因になることがあります。

洗い流した後は、乾燥しやすい赤ちゃんの肌を保護するために、低刺激性の保湿剤でしっかりと保湿ケアを行うことも忘れずに行いましょう。紫外線対策と保湿は、健やかな肌を保つための両輪です。



6. 最新の動向:日本の専門機関からの提言



2025年3月日本小児科学会雑誌に「日本小児医療保健協議会栄養委員会報告:乳児期のビタミンD欠乏の予防に関する提言」が発表されました。

この提言の中で特に注目されるのは、
1)適度の外気浴、外遊びを行い、紫外線防止のための過度の日焼け止めの使用を行わない
2)生活環境・食事環境の改善が困難な場合は、天然型ビタミンDの乳児用サプリメントの摂取を考慮する
と明言している点です。

小児において、かつては骨の成長に不可欠なビタミンD生成を促す目的で「日光浴」が盛んに奨励された時代がありました。しかしその後、紫外線の皮膚への有害性(皮膚がんリスクの上昇、免疫力低下など)が広く認識されるようになり、1998年以降、母子健康手帳の記載も「日光浴」から「外気浴(戸外の新鮮な空気に触れること)」へと変更されました。

それに伴い、「積極的に日光浴をさせる必要はない」、「ビタミンD不足を心配して無理に日光浴をさせる必要はない」といった意見が専門家からも聞かれるようになっていました。

それが今回、この新しい提言では、ある意味時代に逆行するかのように「適度の外気浴、外遊び」の重要性が改めて示唆され、同時に「過度の日焼け止めの使用を行わない」という文言が加わったのです。

これは、紫外線対策の重要性を認識しつつも、ビタミンD不足のリスクも考慮し、両者のバランスを取る必要性を示したものと考えられます。


7. 0歳からの徹底UVケアとビタミンD対策:賢い両立を目指して



美容医師としては、0歳からの徹底的なUVケアを推奨します。なぜなら、生涯に浴びる紫外線の多くは幼少期に集中すると言われ、この時期の紫外線対策が、将来のシミ、そばかす、しわ、たるみといった光老化を防ぎ、皮膚がんのリスクを低減するために非常に重要だからです。

しかし、過度な紫外線回避は、体内でビタミンDを生成する機会を減らすことにも繋がります。ビタミンDは、骨の健康維持だけでなく、免疫機能の調整など、体の様々な働きに不可欠な栄養素です。

そこで重要になるのが、ビタミンDサプリメントの活用です。

日本ではまだ一般的ではないかもしれませんが、欧米諸国では、母乳育児の赤ちゃんに対してビタミンDサプリメントの投与が標準的なケアとして推奨されています。母乳にはビタミンDがあまり多く含まれていないため、日光浴の機会が少ない赤ちゃんや、日焼け止めをしっかり塗っている赤ちゃんは、ビタミンDが不足しやすいためです。

実は、日本小児科学会も、母乳栄養児に対するビタミンDサプリメントの投与を推奨しています。今回の「日本小児医療保健協議会栄養委員会報告」でも、サプリメントの活用が選択肢として挙げられています。

米国流に「UVケアはしっかり行い、不足しがちなビタミンDはサプリメントで補う」という考え方が、赤ちゃんの健やかな成長と未来の美肌を守るための、最も賢明な方策と言えるでしょう。ただし、実際のサプリメントの摂取については、自己判断に任せず、必ずかかりつけの小児科医に相談してください。



まとめ:今日から始める、未来の美肌のためのUVケア習慣

▶︎赤ちゃんの肌は、私たちが思う以上に繊細で、紫外線の影響を受けやすいものです。0歳からの適切なUVケアは、目先の肌トラブルを防ぐだけでなく、将来のシミやしわ、皮膚がんのリスクを減らし、生涯にわたる健やかで美しい肌の基盤を作ります。

▶︎日焼け止めだけに頼るのではなく、日陰の活用、衣類での防御、外出時間の工夫といった基本的な対策をしっかりと行い、必要に応じて赤ちゃんに優しい日焼け止めを正しく使用することが大切です。そして、UVケアを徹底するからこそ、ビタミンD不足にも目を向け、必要であればサプリメントを上手に活用する視点も持ちましょう。


(参考文献)
1) Sunscreen application,safety, and sun protection: the evidence
Heidi Li, et al.
J Cutan Med Surg
2019;23(4):357-369

2)米国皮膚科学会:Infant sun protection: How parents can keep their baby safe
https://www.aad.org/public/diseases/skin-cancer/prevent/sun-babies#:~:text=3,such%20thing%20as%20%E2%80%9Cwaterproof%E2%80%9D%20sunscreen

3)米国食品医薬品局(FDA):Should You Put Sunscreen on Infants? Not Usually
https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/should-you-put-sunscreen-infants-not-usually#:~:text=rash

4)米国疾病予防管理センター(CDC):Sun Safety Facts
https://www.cdc.gov/skin-cancer/sun-safety/index.html#:~:text=your%20back,when%20combined%20with%20other%20options

5)日本小児皮膚科学会 お役立ちQ&A
https://jspd.umin.jp/qa/03_uv.html

6)環境省:紫外線環境保健マニュアル2020 
https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf

7)日本小児医療保健協議会栄養委員会報告
乳児期のビタミン D 欠乏の予防に関する提言
日本小児科学会雑誌
2025年 129巻3号 494-496
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20250324_bitamin_D_teigen.pdf

 

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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年5月11日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2025.04.09更新

 

【目次】

1. 細胞外マトリックスとは?
2: イタリアは肌再生治療のパイオニアだった!
3: コラーゲンを増やすという新しい発想とアミノ酸の重要性
4: もう一つの重要な発見!ヒアルロン酸の分子量による作用の違い
5: 個性を発揮するイタリア発の製剤たち
6: イタリアの美容医療現場での評価


年齢とともに失われていく肌のハリや弾力、どんなに高価なスキンケアを使っても満足できない結果にお悩みではありませんか?

従来の美容治療は表面的な改善に留まり、根本的な肌質改善が難しいという課題がありました。しかし今、美容医療先進国イタリアからの新たなアプローチが注目を集めています。

本記事では、肌の土台から若返らせる「細胞外マトリックス治療」について、ジャルプロ、プロファイロ、スネコスといった代表的な製剤の特徴から、従来治療との違い、ECMリモデリングのメカニズムまで医学的根拠に基づいて詳しく解説します。

この治療法を理解することで、あなたの肌悩みに最適な治療選択ができ、これまで諦めていた根本的な肌質改善への道筋が見えてくるでしょう。

細胞外マトリックス治療は、単なる一時的な改善ではなく、肌そのものを内側から再生させる次世代のエイジングケアなのです。

 

1. 細胞外マトリックス治療とは?



最近、美容クリニックで細胞外マトリックス治療という言葉を耳にする方もいるかもしれません。細胞外マトリックス(ECM)治療とは、お肌のハリや弾力を支える細胞外マトリックスという土台を、注射によって再生・活性化させる新しい美容医療のアプローチです。

従来のヒアルロン酸フィラーとの違いは、単にシワや凹みを埋めるのではなく、肌そのものを若返らせることにあります。どちらもヒアルロン酸が主成分という点では似ていますが、ECM治療は根本的に異なるアプローチをとります。

また、従来の美肌術とも大きく異なります。従来型では、レーザーなどで皮膚に侵襲を与え、創傷治癒反応を惹起させてコラーゲンを増やす「ムチ」のアプローチでした。しかしECM治療では、皮膚幹細胞や線維芽細胞といった皮膚再生のメインプレーヤーの生存環境を整える「アメ」のアプローチにより、線維芽細胞の働きを最大限に発揮させ、コラーゲンだけでなく細胞外マトリックスの構造そのものを再構築するECMリモデリングを実現します。


細胞外マトリックス

2.イタリアは肌再生治療のパイオニアだった!



実はイタリアは、注射による肌の若返り治療の先駆けです。1990年代末から2000年代初頭にかけて、純粋なヒアルロン酸を少しずつ肌に注入するバイオリバイタリゼーションという技術が、イタリアの科学者によって発見され、実用化されました。これは、肌の水分を補給し、みずみずしさを取り戻すための治療法として広まりました。

この技術が、現在の細胞外マトリックス治療の基礎となっており、イタリアが世界の美容医療をリードする出発点となったのです。イタリアの研究者たちの先進的な取り組みが、今日のECMリモデリング治療の発展につながっています。


3.コラーゲンを増やすという新しい発想とアミノ酸の重要性

しかし、イタリアの美容医療の専門家たちは、単に水分を補給するだけでなく、肌のハリや弾力の源であるコラーゲンやエラスチンを根本から増やせないかと考えました。

そこで注目されたのが、アミノ酸の力です。アミノ酸は、コラーゲンやエラスチンを作るための材料となる重要な成分です。特に、Conti医学博士は、創傷治癒の研究からヒントを得て、「必要なアミノ酸を肌に補給すれば、弱った細胞(線維芽細胞)が再び元気を取り戻し、コラーゲンを再生できるのではないか」という画期的なアイデアを提唱しました。

そしてついに、2004年、世界で初めてアミノ酸とヒアルロン酸を組み合わせた注射によるコラーゲンブースター「ジャルプロ(JALUPRO)」がイタリアで誕生したのです。ジャルプロは非架橋ヒアルロン酸に加え、グリシン、プロリン、リシン、ロイシンなどコラーゲン産生に必要な特定のアミノ酸が配合されています。Conti博士はこの製剤によって「体内のアミノ酸を補充しコラーゲン産生を促進する」という新しい治療カテゴリーを切り開き、現在のECMリモデリング治療の礎を築きました。


4.もう一つの重要な発見!ヒアルロン酸の分子量による作用の違い


さらに、イタリアの研究者たちは、ヒアルロン酸そのものが持つ力、特に分子量の違いによって肌への作用が異なるという重要な点に気づきました。

ヒアルロン酸(HA)は、グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンの繰り返し構造を持つ多糖類で、生体内には数kDa(キロダルトン)から数百万Da(ダルトン)まで、さまざまな分子量のものが存在します。この分子量の違いが、ヒアルロン酸の持つ生物学的な機能に多様性をもたらし、細胞外マトリックスへの作用も変化させるのです。

例えば、高分子量のヒアルロン酸(HMWHA)は肌の表面で水分を保持する力が強く、肌に潤いを与え、バリア機能をサポートする役割があります。また、ROSスカベンジャーとして作用し、線維芽細胞とECM成分を保護する可能性も示唆されています。

一方、低分子量のヒアルロン酸(LMWHA)は肌の奥深くまで浸透しやすく、線維芽細胞を刺激してコラーゲンやエラスチンの産生を促す効果が期待されています。スネコスパフォルマなどに含まれており、ECMリモデリングに重要な役割を果たします。

このように、アミノ酸によるコラーゲン産生のサポートというアイデアに加え、ヒアルロン酸の分子量を使い分けることで、より効率的に細胞外マトリックスの再生を促せるという考え方が生まれたのです。


5.個性を発揮するイタリア発の製剤たち


その後、ヒアルロン酸の分子構造やアミノ酸の配合などを改良しながら、さまざまなメーカーが独自の技術を開発し、次々と新しい細胞外マトリックス治療の製剤が登場しました。

プロファイロ(PROFHILO):2015年登場。ヒアルロン酸の構造にこだわり、高分子と低分子のヒアルロン酸を特殊な技術(NAHYCO技術)で配合することで、肌の引き締め効果を高めた製剤です。化学架橋剤を使用せずに安定化された超高濃度の純粋なヒアルロン酸を特徴とし、ECMリモデリング治療の代表格として位置づけられています。

スネコス(SUNEKOS):2017年登場。6種類の必須アミノ酸とヒアルロン酸を独自の特許処方で配合し、コラーゲンとエラスチンの産生を包括的に促進することを目指した製剤です。低分子量と中分子量のヒアルロン酸があり、細胞外マトリックスの再構築に特化した設計になっています。

HYDRO(ハイドロ):2018年頃登場。分子量の異なる3種類のヒアルロン酸を組み合わせたハイブリッド製剤で(PromoItalia社)、保水力と組織再生を目的として開発されました。ヒドロキシアパタイトカルシウムやアミノ酸を含む製剤もあります。

これらのイタリア発の製剤は、それぞれ異なる特徴を持ちながらも、「塗る・貼る」スキンケアでは届かない肌の奥深くへ有効成分を届け、コラーゲン生成の土台を強化することで、肌質やハリ・弾力を改善するという共通の目的を持っています。どの製剤も細胞外マトリックスとは何かを理解し、ECMリモデリングを実現するために設計されているのです。


6.イタリアの美容医療現場での評価


イタリアの美容医療医師は、これらのECM治療製剤を極めて高く評価しています。その理由として、自然な形で肌を若返らせることができる点、安全性が高い点、患者さんの悩みに合わせて製剤を選べる点が挙げられています。

スネコスとプロファイロを比較すると、「スネコスはコラーゲン・エラスチン産生によるECM再構築に優れ、プロファイロは高い保水力による皮膚の引き締めに優れる」といった認識もあります。どちらも優れたECMリモデリング治療として評価されており、患者の肌質や悩みに応じて使い分けられています。

このように、イタリアで生まれた細胞外マトリックス治療は、肌そのものの健康と美しさを再生する治療として、今やエイジングケアの新たなスタンダードとなっています。日本で「細胞外マトリックス治療」として注目されているのは、まさにこのイタリアで培われてきた美容医療の流れなのです。

ご自身の肌悩みに合わせて、これらのECMリモデリング治療法を検討してみてはいかがでしょうか。細胞外マトリックスとは何か、どのような治療が最適かなど、気になることがあれば、いつでも当院にご相談ください。

 

当院で取り扱う細胞外マトリックス治療(ECMリモデリング治療)

 

 

 

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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年5月26日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2025.03.17更新

「ハイフ(HIFU)」は、いまや“切らないリフトアップ”の代名詞のように語られることもありますが、本来のHIFUは、流行から生まれた技術ではありません。

音(超音波)を一点に集め、皮膚表面を大きく傷つけずに、体内の“狙った場所”だけに作用させる・・・その発想は、長い医療の挑戦の延長線上にあります。

この記事では、HIFUが「医療の夢」から「美容の選択肢」へ育ってきた道のりと、普及した今だからこそ大切な安全性、そして未来の方向性を、できるだけ分かりやすく整理します。


HIFUの原点は「切らずに治療する」医療の挑戦

HIFUのメカニズム


HIFUはHigh-Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波)の略で、超音波エネルギーを焦点(フォーカス)に集めて、体内の一点で熱を発生させる技術です。

イメージとしては、虫眼鏡で光を集めて紙の一点だけを熱くするのに近い発想です。この「体の外から、体内の一点だけを変える」という考え方は、20世紀中頃から研究されてきました。ただ当時の最大の壁は、身体の中のターゲットが見えないことでした。


画像診断の進歩が、HIFUを“実用技術”に変えた

ハイフの美容への応用


HIFUが再び大きく前進した背景には、超音波(エコー)やMRIなど、画像診断・画像ガイドの進歩があります。狙う部位を確認しながら照射を設計できるようになったことで、HIFUは「理論として面白い」から「医療として使える」へ近づきました。

医療の世界で評価されたのは、単に“切らない”という点だけではありません。出血や術後の腫れ・回復期間といった負担を抑えつつ、ターゲットにピンポイントにエネルギーを届けられる可能性が示されたことが大きいのです。

この成功が、「メスを使わずに熱エネルギーを届けるなら、美容にも応用できるのでは?」という発想につながっていきます。


美容への決定打は「顔の層構造」との出会い(SMASをどう考えるか)

顔の層構造

美容領域でHIFUが注目された理由は、「熱を入れられる」からだけではありません。もう一つの鍵が、顔の“層構造”の理解です。

顔は、表面から見える皮膚(表皮・真皮)だけでできているわけではありません。皮下脂肪、線維性の層、表情筋やその周辺構造など、いくつもの層が重なっており、たるみやもたつきの原因も人によって異なります。

そこで美容HIFUでは、どの層に、どの深さで、どれくらいの密度で当てるかを設計していきます。言い換えると、同じ「たるみ」という言葉でも、原因の層が違えば“答え”も変わるということです。

ここで重要なのは、深く当てれば良いわけではない点です。脂肪量が少ない方、輪郭が細い方に同じ設計を当てると、引き締まりより先に“ボリューム変化”が目立ってしまう場合があります。美容HIFUは、機器名よりも「診断と設計」が結果を左右します。


第2世代以降の進化は「痛み・時間・ムラ」を減らす競争

「痛み・時間・ムラ」を減らす競争


美容HIFUの普及期には、痛みや施術時間、照射のムラ、コストなど、いくつもの課題がありました。2010年代以降の進化は、簡単に言えば“患者体験を良くする方向”に進んできた歴史でもあります。

照射効率を上げる工夫(例:複数ライン照射の発想)、施術プロトコルの洗練、エネルギー設計の改善などにより、同じ「HIFU」という言葉でも、体感や仕上がりの安定性は変わってきました。

ただし、ここでも本質は同じです。速さは価値になり得ますが、雑さは価値になりません。“強い一発”より、“狙った小さな点の積み重ね”。この設計思想が、現代のHIFUの基本です。


普及と同時に増えた課題——火傷・神経・“こけ”はなぜ起こる?

火傷・神経・こけ


HIFUが広がるにつれて、トラブルの話も目にするようになりました。ここで大切なのは、恐怖心を煽ることではなく、「なぜ起きるか」を構造的に理解することです。トラブルの多くは、機器の善し悪しだけでなく、適応・設計・当て方の組み合わせで起こります。

火傷(やけど):表層に熱が偏る条件(密着不良、照射の重なり、冷却やジェルの扱いなど)


神経症状:深度選択や照射部位の設定が不適切な場合に、しびれや違和感などが出る可能性


“頬こけ”:脂肪が少ない方・輪郭が細い方に、脂肪層への影響が強く出る出力で照射を重ねた場合に起こり得る症状


これらは「出力を弱くすればゼロ」という単純な話ではありません。安全性は、出力よりも正確な施術の計画と実行に負うところが大きいのです。


効く人・効きにくい人——HIFUの適応は“期待値”で整える

HIFUが得意とするのは、一般に「軽〜中等度のたるみ」「輪郭のもたつき」「引き締めやハリ感の底上げ」といった領域です。一方で、皮膚の余りが大きい、脂肪が少ない痩せ型のお顔立ちの方では、HIFU単独に期待を寄せすぎると満足につながりにくいことがあります。

HIFUは「若返りを約束する魔法」ではなく、たるみの進行を賢く遅らせたり、輪郭の“印象”を整えたりする非外科的な選択肢です。現実的な期待値を共有することが、結果の満足度を大きく左右します。


当院のHIFU設計——「ドクター照射」で何が変わるのか

施術風景


当院ではHIFU施術を医師が担当し、診察で「どの層が主な原因か」「左右差」「脂肪量」「皮膚の張力」などを確認したうえで、深度・出力・ショット配置を施術計画を立てます。

同じ機器でも、同じ結果にはなりません。違いは、施術計画と施術の正確さです。

また、必要以上に当てない判断も重要です。こけが起こりやすい顔立ちや、HIFUより別のアプローチが合理的なケースでは、施術内容を調整したり、代替案を提案したりします。

“当てる技術”と同じくらい、“当てない選択”が安全性と美しさを守ります。

※HIFUは医療行為であり、効果の感じ方・経過には個人差があります。施術には痛み、赤み、腫れ、熱感、内出血、しびれ・違和感などのリスクが伴うことがあります。詳細は診察時にご説明します。


未来編——可視化×個別最適化×コンビネーションへ

これからのHIFUは、「より強く」ではなく「より精度高く」という方向に進むはずです。狙いを可視化し、個々の顔立ち・皮膚や脂肪の特性に合わせて設計する“個別最適化”が進めば、効果の再現性と安全性はさらに高まります。

また、HIFUが得意な領域と、他施術が得意な領域を整理して、必要に応じて組み合わせる“治療設計”も、より一般的になっていくでしょう。

未来のHIFUは、強さではなく精度で語られます。


まとめ

HIFUは、医療の「切らずに治す」という願いから育ち、画像技術の進歩と顔の層構造の理解によって、美容の実用技術へ進化してきました。そして普及した今こそ、最も重要なのは“機器名”ではなく、適応判断と施術計画です。

気になる方は、まず「自分はHIFUが向くのか」「どんな施術計画が安全か」を確認するところから始めてください。相談の段階で、やらない選択肢まで含めて検討できることが、納得できる結果への近道です。



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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年12月13日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2025.02.02更新

 

はじめに

首の横ジワは「年齢が出るサイン」と思われがちですが、実は20代でも一定割合で見られ、30代以降では多くの人に目立ってきます。

つまり首の横ジワは、“老化だけ”で片づけにくい変化です。

近年はスマホ姿勢による“Tech Neck”が注目されていますが、もう一つ見落とされやすいのが「睡眠習慣」。

寝ている間は姿勢を直しにくく、同じ首の角度が長時間続くことがあります。もし枕や寝姿勢で首が折れた状態が毎晩続けば、日中以上に“同じ折れ線”が固定される可能性も。

この記事では医学的に言える範囲を押さえつつ、原因の整理と、今日からできる現実的なケア(姿勢・紫外線・保湿・睡眠)をわかりやすくまとめます。


首の横ジワは“いつから”目立つ?──20代でも珍しくない

首の横ジワは、必ずしも「50代から急に出る」ものではありません。

医学文献では、20代でも半数程度に横ジワが見られ、30代ではほとんどの人に確認されるといった報告もあります(文献1)。

ここで大切なのは、横ジワを見つけた瞬間に「もう老けた」と結論づけないこと。首は顔よりケアが後回しになりやすく、さらに姿勢・紫外線・乾燥・寝方など複数の条件が重なって“折れ線”が定着しやすい部位です。

だからこそ、早い段階から“予防の積み上げ”を始める価値があります。


原因は単独では決め打ちできない

首の横ジワの原因


結論から言うと、「首の横ジワの原因はこれ」と単独犯のように断定できる研究はありません。現時点では、いくつかの要因が複合的に関与すると考えるのが自然です。

・内在性加齢と皮膚構造:コラーゲンや弾性線維の変化、皮膚の薄さ、乾燥しやすさなど
・反復する首の動き:同じ場所が何度も折れることで線が残りやすい
・紫外線:光老化の影響が首にも蓄積する
・生活習慣:喫煙、栄養、環境ストレスなど
・解剖学的・遺伝的要因:皮下脂肪のつき方、皮膚の厚み、局所の支持構造など

ポイントは「原因探し」より「積み上げを減らす」こと。首の横ジワは、生活の中で“折れやすい条件”が重なるほど目立ちやすくなる、と理解すると対策が組み立てやすくなります。


現代要因:Tech Neckを“ちゃんと”語る

Tech Neckの予防法

Tech Neckは、スマホやPCをのぞき込む姿勢が続くことで首が前屈し、皮膚に同じ折れが入りやすくなる—という文脈で語られます。

大事なのは、これを都市伝説にも絶対原因にもせず、「起こりやすい条件」として扱うことです。

まず“頑張り方”を変えましょう。おすすめは、気合いで正すより「環境を整える」ことです。

①スマホの位置を少し上げる(胸の前→鼻の前へ)
②同じ角度を固定しない(30〜60分に1回、首を起こすだけでOK)
③PC環境を整える(画面を上げ、手元を下げる)

「ずっと正しい姿勢」を目指すより、うつむく時間を“こまめに途切れさせる”。それだけでも続けやすい対策です。


仮説:横ジワは“睡眠習慣”の影響がTech Neckを上回る可能性

首のシワの原因:睡眠習慣

ここは断定ではなく仮説です。首の横ジワと睡眠習慣の関係を直接証明した強いエビデンスはありません。

ただ臨床的に見落とされがちで、理屈として筋が通る点があります。

理由は3つ。
①睡眠は毎日6〜8時間と“時間が長い”。
②寝ている間は無意識で“修正が難しい”。
③人によっては同じ姿勢が続きやすい。

もし枕の高さや寝姿勢で首が折れた角度が長く続けば、日中のうつむき以上に“同じ折れ線”が固定される可能性があります。

チェックしたいのは次の条件です。

✅枕が高すぎて顎が胸側に寄りやすい
✅横向きで首が下に落ち、前面がねじれる
✅うつ伏せで首のねじれが強い(気になる人は頻度を減らすのも一案)
✅冬の乾燥や寝具の摩擦で折れ線が強調されやすい

枕選びは「高さの正解」探しではなく、「首も下から支えて折れにくい時間を増やす」方向で考えるのが現実的です。

睡眠習慣セルフチェック(30秒)

✅朝起きた時、首の前面に“くっきりした折れ跡”がある
✅起床時に顎が引けて首がつらい/肩がこる
✅仰向けより横向きが多いのに、枕の高さを変えたことがない

当てはまる場合は、いきなり買い替えより「タオルで微調整」がおすすめです。

枕の下に薄いタオルを1枚ずつ足し引きして、
①顎が上がりすぎない、
②首の下がすき間なく支えられる、
③横向きで首が下に落ちない
—この3点がラクに保てる範囲を探します。痛みやしびれが出る調整は中止してください。


まとめ

首の横ジワは加齢だけでは語れません。日中のTech Neckに加え、夜の睡眠習慣も“折れ線の固定”という観点では重要な可能性があります。

まずは紫外線と保湿、次に姿勢と睡眠。できることから積み上げていきましょう。

 

(文献1)

Characteristic features of neck skin aging in Chinese women
Xiaoyuan Xie, et al.
J Cosmet Dermatol
2018 Oct;17(5):935-944

 

 


首のシワに対する施術


首のスキンケア

 

 

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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年12月15日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2025.01.17更新

 はじめに

「傷んだ髪を内側から修復」というキャッチコピーをよく目にしますが、本当にダメージを受けた髪は元通りになるのでしょうか。 美容皮膚科学の観点から結論をお伝えすると、頭皮から外に出ている髪を完全に再生させることはできません。しかし、見た目や手触りを大きく改善する「修復ケア」は十分に可能です。本記事では、広告でよく聞く「内側から修復」の正体について解説します。

髪の内側からの修復

髪の基本構造と「生きている部分」

髪は3層構造になっています。外側の「キューティクル」がツヤや手触りを左右し、中間層の「コルテックス」が髪の強度や弾力、色味を決め、中心部の「メデュラ」が太さやボリューム感に関係しています。

重要なのは、頭皮内の毛根や毛母細胞は細胞分裂を繰り返す"生きた組織"ですが、頭皮から外に出た髪は角化した"死んだ細胞"の集まりという点です。そのため、一度強いダメージを受けると皮膚のように自己再生することはなく、完全に元に戻すことは構造上不可能なのです。


髪の3層構造


「内側から修復」の正体

髪の修復ケアには2つのアプローチがあります。

1つ目は「内部補修」です。ダメージでコルテックス内部のたんぱく質や水分が流出した隙間を、加水分解ケラチンやアミノ酸などで一時的に埋めることで、ハリやコシを感じやすくします。あくまで"補う"ケアで、構造を作り直すわけではありませんが、見た目や触感は大きく変わります。

2つ目は「表面コーティング」です。シリコンやオイル成分で乱れたキューティクル表面をなめらかにコートし、ツヤと指通りを良くします。 つまり、「髪の修復」とは、内部を補強し表面をコーティングすることで見た目と感触を改善しているのが実際のところです。


現実的な髪の修復ケアのポイント

「頭皮から出た髪を完全再生させることはできない」という前提を理解することが大切です。そのうえで、内部補修と表面コーティングにより、ツヤや手触りなど見た目の印象は大幅に改善できます。

ただし、効果は一時的なため、シャンプーや摩擦で徐々に落ちていきます。良い状態をキープするには継続的なケアが欠かせません。

何より重要なのが「これ以上傷めない工夫」です。高温のヘアアイロンやブリーチを繰り返すと、修復ケアが追いつきません。熱の温度設定見直しや施術回数のコントロールなど、「ダメージを減らす工夫」と「修復ケア」を両輪で考えることが重要です。


まとめ:広告と現実のギャップを知ることが第一歩

「髪の修復」の現実的なゴールは、「ダメージを目立たなく整え、悪化を防ぎながら、見た目と触感をできる限り良い状態に保つこと」です。この前提を知っておくと、広告表現に振り回されず、自分に合ったケア製品を冷静に選べます。

一方で、抜け毛の増加、髪の細さ、地肌の目立ち、頭皮のかゆみや赤みなどは、頭皮や毛根のトラブルの可能性があります。市販品だけでの対処には限界があり、専門的な診察、診断が必要なケースでは皮膚科でご相談下さい。


 

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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年11月24日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2025.01.02更新


以前は感じたことなかったのに、年齢を重ねて眉毛が伸びていたり、まばらに見えたりしていることに気づいていませんか?

それは眉毛の「老化」が始まっているせいかもしれません。今回は、眉毛の「老化」について解説します。



なぜ眉毛が伸びるの?その原因を解明!

眉毛が伸びるのは老化のサイン


子どもや若い人の眉毛は「生え変わり」が早い

若いころの眉毛は、「毛周期(ヘアサイクル)」がスムーズに機能しています。そのため、眉毛の成長期も短く、必要以上に長くなることはありません。長くなる前に抜けて生え変わってしまうのです。

男性の眉毛が長くなる理由:毛周期の変化

男性では年齢を重ねると、毛包(毛根)の男性ホルモンの感受性が高まり、毛周期の成長期が延長するようになります。そうなると同じ毛が伸び続けるため、眉毛が長くなる傾向があります。


女性の眉毛が薄く・まばらになる理由:ホルモン減少

女性ではエストロゲンの低下の影響が大きく、更年期頃から眉毛が「細く・まばら」になる現象が見られます。ただ一部の毛包(毛根)では男性と同じ現象が見られ、本数は少ないですが長い毛になります。

加齢以外の原因も
甲状腺機能低下症や過去の過剰な抜毛・アートメイクも眉がまばらになる原因になります。

 

*また、加齢とともに皮膚がたるみ、眉毛の位置そのものが下がってくることも「老け見え」の大きな原因です。お肌のたるみケアを取り入れることで、スッキリとした目元を取り戻しましょう。


「眉毛を整えても、なんだか目が小さくなった気がする…」 それは眉毛の毛量の問題ではなく、おでこや瞼のたるみが原因かもしれません。 メスを使わない治療法もあります。

▶ 切らないたるみ治療「医療ハイフ・ブロウリフト」の詳細を見る

 

 


ハイフブロウリフト






眉毛の乱れや位置の下がりは「老け見え」の元

老けた印象を与えやすい

眉毛が整っていないと、顔全体のバランスが崩れ、だらしない印象を与えることがあります。特に、目元の印象は顔の第一印象を大きく左右するため、眉毛の手入れは非常に重要です。


眉毛が乱れると疲れた顔に見える

眉毛が整えられていないと、目元がぼやけた印象になり、疲れて見える原因にもなります。

 

*しかし、いくら眉毛を整えても「なんとなく不機嫌そう」「眉の位置が下がってきた」と感じる場合は、眉周りの筋肉や皮膚のたるみが原因かもしれません。

そのような場合は、美容医療での「シワ治療」や「リフトアップ」が効果的です。眉間のシワが消えるだけで、お顔の印象はぐっと優しく若々しくなります。

▶ 眉間や額のシワを解消して若々しい目元へ|シワ取り注射


ゼオミンブロウリフト



伸びた眉毛対策〜月に1度はトリミング〜

自宅で簡単にできる眉毛ケア
自宅で眉毛のトリミングを行う際は、次のポイントを意識しましょう。
1 専用の眉ハサミを使う
普通のハサミではなく、細かい作業がしやすい眉専用のハサミを使用してください。
2 眉コームで毛流れを整える
眉コームを使って眉毛を整えた後、長い部分を少しずつカットします。
3 左右対称を意識する
トリミング中に左右のバランスを確認しながら進めることが大切です。


プロの施術で完璧な眉毛に
眉毛のケアに自信がない方は、美容室やサロンでのプロの施術を検討してみてください。専門家によるトリミングや眉毛デザインで、理想的な眉毛を手に入れることができます。



まとめ

眉毛の「乱れ」は、体が年齢とともに変化しているサインの一つです。しかし、適切なケアとトリミングを行うことで、老化の印象を抑え、若々しい印象をキープすることができます。月に一度の眉毛ケアを習慣化し、プロの力も活用して、理想的な眉毛を目指しましょう!

 

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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年12月31日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2024.11.19更新

はじめに

「最近、実年齢よりも老けて見られることが増えた」
「高い化粧品を使っても、肌のくすみや口元の縦じわが消えない」


もしあなたが喫煙者、あるいは過去に喫煙習慣があったなら、そのお悩みは単なる加齢ではなく、「タバコ顔(スモーカーズフェイス)」(文献1)かもしれません。

喫煙は「百害あって一利なし」と言われますが、美容においても最大の敵です。タバコは肌の老化時計を急速に進め、独特の「タバコしわ」や「タバコ老化」を引き起こします。

今回は、タバコが引き起こす肌老化のメカニズムと、一度できてしまったタバコ顔への対策について、医師の視点で詳しく解説します。


その老け顔、実は「タバコ顔」かも?特徴とチェックリスト

「タバコ顔(スモーカーズフェイス)」という言葉をご存じでしょうか?これは、長年の喫煙習慣によって形成される特有の顔つきのことを指す医学的な通称です。

双子研究でも明らか!喫煙者特有の顔つきとは

アメリカで行われた有名な「双子の研究」があります。遺伝子が全く同じ一卵性双生児でも、一方が喫煙者で、もう一方が非喫煙者の場合、数十年後の見た目には残酷なほどの差が現れました(文献2)。


喫煙の有無双子研究


喫煙者の顔は非喫煙者に比べ、明らかにシワが深く、皮膚が垂れ下がり、老化が進んでいたのです。これは、タバコが遺伝的要素を超えて老化(タバコ老け)を加速させる強力な要因であることを証明しています。

「タバコ顔」の具体的特徴(文献2)

鏡を見て、以下の特徴に当てはまるものはありませんか?
✅目尻や口元のシワが深い(放射状に広がるシワ)
✅肌がくすんでいる(透明感がなく、黒ずんだり土気色に見える)
✅頬がこけている(やつれた印象、げっそり感)

これらは典型的なタバコ顔の特徴です。年齢のせいだと諦めていたその変化は、実はタバコによるダメージの蓄積かもしれません。


なぜタバコで「しわ」や「老化」が加速するのか?

なぜタバコを吸うだけで、これほどまでに肌はボロボロになってしまうのでしょうか。主な原因は、有害物質による「組織の破壊」と「血流の悪化」です。

肌の弾力を支えるコラーゲン・エラスチンの破壊

肌のハリや弾力は、真皮層にある「コラーゲン」や「エラスチン」といった線維成分によって支えられています。しかし、タバコを吸うと体内で大量の「活性酸素」が発生します。

この活性酸素は、健康な細胞を酸化(サビ)させ、コラーゲンやエラスチンを分解したり、生成を妨げたりします。建物を支える柱が腐ってしまうのと同じで、肌は弾力を失い、深い「タバコしわ」やたるみが生じてしまうのです。

血流不全による「肌の酸欠」とくすみ

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる強い作用があります。

喫煙すると毛細血管がギュッと縮まり、肌細胞に必要な酸素や栄養が届きにくくなります。いわば、肌が常に「酸欠・栄養失調」の状態にあるようなものです。

さらに、タバコに含まれる一酸化炭素は、酸素を運ぶヘモグロビンと結合しやすく、酸素の運搬を邪魔します。これにより肌のターンオーバー(生まれ変わり)が乱れ、独特のどす黒い「くすみ」や乾燥を引き起こします。

▶クリニックでの『くすみ』治療


●くすみ治療の第一選択「ケミカルピーリング
●肌が目覚めるピーリング「レチノールピール
●肌にハリをもたらすピーリング「マッサージピール



口元の「スモーカーズライン(梅干しジワ)」ができる物理的理由

タバコ顔の大きな特徴の一つに、「スモーカーズライン」と呼ばれる口周りの縦ジワがあります。

これは肌質の劣化に加え、「タバコを吸う時に口をすぼめる」という動作を何年も繰り返すことで定着する「表情ジワ」の一種です。加齢による筋肉の衰えと、喫煙動作による特定の筋肉への負荷が重なり、消えない深いシワとなって刻まれます。


タバコシワ


受動喫煙(副流煙)でも肌は老化する?

「私は吸わないけれど、家族やパートナーが吸っている」という方もいらっしゃるかもしれません。残念ながら、タバコの先から出る副流煙(受動喫煙)にも、多くの有害物質が含まれています。

直接喫煙との違いとリスクについて

現時点では、受動喫煙だけで「タバコ顔」になると断定するまでの十分な臨床データ(エビデンス)は揃っていません。しかし、副流煙にはフィルターを通さない分、高濃度の有害物質が含まれていることは事実です。

たとえご自身が吸わなくても、煙にさらされる環境にいれば、活性酸素による肌ダメージを受けるリスクは否定できません。美肌を守るためには、できるだけタバコの煙を遠ざけることが賢明です。


タバコ顔にならない・治すための対策

では、タバコによる老化(タバコ 老け)を防ぎ、改善するにはどうすればよいのでしょうか。対策は「これ以上の悪化を防ぐこと」と「できてしまったダメージを治療すること」の2つです。

【生活習慣】禁煙で肌年齢は取り戻せるか?

最も基本的かつ重要な対策は、やはり「禁煙」です。禁煙をすると肌のくすみが取れて顔色が明るくなることが医学的にも分かっています。(文献3)。

「今さらやめても遅い」ということはありません。今日タバコをやめることは、5年後、10年後のあなたの肌を守る最良のスキンケアです。

ただし、禁煙はあくまで「マイナスをゼロに戻す(これ以上の老化を止める)」行為であり、すでに深く刻まれたシワを完全に消すには時間がかかります。

【美容医療】刻まれた「タバコしわ」を消すアプローチ

一度完成してしまった「タバコ顔」や深いシワを、セルフケアだけで改善するのは困難です。しかし、現代の美容医療では、それぞれの症状に合わせた即効性のある治療が可能です。

◉口元の縦ジワ(スモーカーズライン)にはボトックス(ゼオミン)注射
口をすぼめる筋肉の過剰な動きをリラックスさせることで、シワを寄りにくくし、滑らかな口元を取り戻します。
◉こけた頬・深いほうれい線にはヒアルロン酸注入
タバコ老化で減少した皮下組織のボリュームを補います。げっそりとした印象を改善し、ふっくらとした若々しい輪郭を作ります。
◉肌全体のハリ・質感改善にはダーマペン
肌への微細な針刺激により、破壊されたコラーゲンの再構築を促し、肌の密度を高めて弾力を取り戻します。


まとめ

⭐️タバコは、美容にとって最も避けるべき老化因子の一つです。「タバコ顔」や「タバコしわ」は、長年の蓄積によって作られますが、諦める必要はありません。

⭐️まずは禁煙で老化のアクセルを緩めること。そして、すでに気になっているシワやたるみについては、美容医療の力を借りることで十分に改善が期待できます。

⭐️「私の肌もタバコ顔かも?」と気になった方は、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたの肌の状態に合わせ、最適な若返りプランをご提案いたします。

 

タバコに負けない施術

 


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 *2025年12月31日調べ

 

【参考文献】
1)Smoker's face: an underrated clinical sign?
D Model
Br Med J (Clin Res Ed)
1985;291:1760-2.

2)Facial changes caused by smoking: a comparison between smoking and nonsmoking identical twins
Haruko C Okada
Plast Reconstr Surg
2013 Nov;132(5):1085-1092

3)Changes in skin color after smoking cessation
Young Hye Cho, et al.
Korean J Fam Med
2012 Mar 30;33(2):105–109

 

 

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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2026年1月2日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2024.11.04更新

 

スマホ首

 


スマホが手放せない現代、若い世代の間で「スマホ首」が深刻な問題となっています。気づかぬうちに日常生活に潜むスマホ首のリスクと、その対策法について知り、健康的な生活習慣を手に入れましょう。この記事では、スマホ首のメカニズム、健康に及ぼす影響、簡単にできる予防法をご紹介します。


スマホ首とは?スマホによる首への負担が健康に及ぼす影響

スマホ首とは、スマートフォンを操作する際に首を下に傾けた姿勢が長時間続くことで、首や肩に負担がかかり、痛みやこりが生じる状態を指します。実際、首を約15度傾けると、頭の重さが約12kg分の負担に感じられるといわれており、これは通常の3倍以上にあたります。この状態が続くと、以下のような症状が現れる可能性があります。

首や肩のこり・痛み
スマホ首は筋肉を緊張させ、血流を悪化させます。これが首や肩の慢性的なこりや痛みにつながります。

頭痛や目の疲れ
首の筋肉が緊張すると、頭痛や目の疲れといった症状が出やすくなります。血流が悪くなるため、酸素や栄養素が脳に届きにくくなることも一因です。

姿勢の悪化と背骨への影響
スマホを使うたびに前かがみになると、猫背や巻き肩など姿勢が崩れやすくなります。さらに、長期間続くと背骨のカーブが変わり、骨や筋肉に永久的な負担がかかる可能性もあります。


スマホ首の予防法:日常に取り入れたい簡単な習慣
スマホ首の予防には、まず姿勢を意識することが大切です。以下のポイントを押さえて、負担を軽減しましょう。

1. スマホを目の高さに持ち上げる
スマホを目の高さまで持ち上げ、首が前傾しないようにすることで、首への負担を軽減できます。慣れないうちは少し疲れるかもしれませんが、意識して続けることで徐々に習慣化されていきます。

2. 1時間に1回は首を真っ直ぐにして休ませる
長時間のスマホ使用を避け、1時間に1回はスマホを置き、首を真っ直ぐに保ちましょう。数分でもよいので、休憩をとることで筋肉がリラックスし、血行が促進されます。

3. 定期的に首のストレッチを行う
首や肩の緊張をほぐすために、簡単なストレッチを取り入れましょう。以下のストレッチがスマホ首の改善や予防に役立ちます。

首回し
首をゆっくりと左右に回し、筋肉をほぐします。急に動かすと筋を痛めることがあるため、ゆっくり行いましょう。

肩上げ
両肩を耳に近づけるように上げ、数秒キープした後ゆっくりと下ろします。この動作を数回繰り返すことで、肩周りの緊張がほぐれます。

首の前後のストレッチ
首を前に倒し、あごを胸に近づけるようにします。次に首を後ろにそらし、目線を天井に向けて数秒間キープします。この動作は首の前後の筋肉をほぐすのに効果的です。


スマホ首を防ぐためのライフスタイルの工夫
日常生活の中でスマホ首を予防するには、以下のようなライフスタイルの工夫が役立ちます。


1. スマホ使用時間を見直す
スマホの使用時間が長いと、その分だけ首や肩に負担がかかります。1日の使用時間を記録し、長時間使用しないように工夫しましょう。

2. デジタルデトックスを実践する
スマホに依存せず、1日の中でスマホから離れる時間を設ける「デジタルデトックス」を取り入れるのもおすすめです。たとえば、寝る1時間前はスマホを触らないようにするなど、意識的にスマホから距離を置く習慣をつけましょう。

3. 姿勢をサポートするアイテムを活用する
姿勢サポーターやスマホスタンドなどのアイテムを活用するのも一つの方法です。姿勢を整えるためのサポーターを装着すると、無理なく正しい姿勢をキープしやすくなります。また、スマホスタンドを使えば、スマホを持たずに目の高さに合わせることができ、首への負担を軽減できます。


まとめ

スマホ首は、毎日のスマホ使用によって知らないうちに引き起こされる現代病ともいえます。スマホを持つ位置や使用時間を見直し、定期的に首のストレッチを行うことで、首や肩への負担を減らすことが可能です。健康な首と肩を保つため、今からできる対策をぜひ始めてみてください。

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2024.10.28更新


朝の顔パンパン

顔のむくみは、外見だけでなく気分まで重くしてしまうもの。今回は、顔がむくむ原因とその予防策について詳しくご紹介します。

 

朝の顔のむくみ、その三大原因は?

パンパンの原因

顔のむくみは、体内の水分バランスが崩れることで起こります。通常、血液やリンパ液が全身を循環し、余分な水分を排出しますが、このバランスが崩れると皮膚の下に水分がたまり、むくみが生じます。ここでは、朝の顔のむくみを引き起こす主な原因を3つ解説します。

1. 横になって寝ることによるむくみ

寝ている間は長時間横になっているため、重力の影響を受けにくくなり、顔や手足に水分が偏りがちです。その結果、顔がむくみやすくなります。

◎対策
就寝中に頭が心臓とほぼ同じ高さになると、日中に下半身にたまっていた水分が顔に移動しやすくなります。枕の高さを調整して、頭を心臓よりやや高めに保ち、顔への水分移動を抑えましょう。


2. 塩分の摂りすぎ

塩分には、水分を体内に保持しやすくする働きがあります。そのため、前日に塩辛い食べ物を多く食べると、翌朝に顔がむくみやすくなります。

◎対策
外食やインスタント食品には塩分が多く含まれているため、むくみやすい方は特に注意が必要です。食事の際は塩分量に気を配り、できるだけ控えめにするよう心がけましょう。


3. アルコールの摂取

アルコールもむくみの原因のひとつです。アルコールには一時的な利尿作用があり、水分が排出されて脱水気味になりますが、その後リバウンドで水分を保持しようとするため、逆にむくみが出ることがあります。

◎対策
一見逆効果に思えるかもしれませんが、飲酒の際はこまめに水分を摂って脱水を予防し、就寝前にも水を飲んでリバウンドを和らげましょう。もちろん、おつまみに塩分の多いものを選ぶとさらにむくみやすくなるので、控えるようにしてください。



その他のむくみ改善におすすめの生活習慣


1. 朝、起床したら早めにベッドから出る

身体のむくみは、心臓より高い位置に保つと改善しやすく、低い位置にあると悪化しやすいのが原則です。
起床後は早めにベッドから離れて立ち上がるだけでも、顔が心臓より高い位置になるため、むくみが改善されやすくなります。


2. むくんでいたらマッサージする

顔の中心から外側に向かってやさしくマッサージし、さらに耳から鎖骨に向かって首をマッサージするとリンパの流れが促進され、むくみが改善されやすくなります。

リンパマッサージ


3. 適度な睡眠時間を守る

寝不足も寝過ぎも、顔のむくみの原因になります。

▶︎寝不足(5時間以下)
交感神経の緊張やホルモンの乱れにより、水分をため込みやすい体内環境をつくり、顔のむくみを助長します。


▶︎寝過ぎ(10時間以上)
同じ姿勢で長時間横になっているため、局所的なむくみが生じ、顔のむくみにつながります。


一般的には6~8時間程度の睡眠が、むくみを抑えやすいとされています。なお、睡眠時間だけでなく質や呼吸障害がないことも大切です。


4. 適度に身体を動かす

日中の適度な運動は血液やリンパの流れを促進し、むくみにくい体質づくりに役立ちます。散歩や軽いストレッチなど、毎日続けやすい運動を取り入れてみましょう。
【補足】
「運動不足がリンパ循環を鈍らせ、顔の一過性むくみを長引かせる」という説には生理学的な裏付けがあります。ただし、顔のむくみだけに注目した大規模研究はなく、「運動はあくまでむくみ対策の一つ」と考えるのが妥当でしょう。


5. “長時間つけっぱなしの冷房でむくむ”は都市伝説!?

美容・健康系サイトなどで「長時間つけっぱなしの冷房は体を冷やして血流を滞らせ、その結果顔がむくむ」という主張を見かけます。

しかし、実際には皮膚を冷やすと血管は収縮し、炎症や浮腫(むくみ)を減らす方向に作用するのが医学の常識です。捻挫の際に患部を冷やすのも、腫れを早く引かせるためです。

さらに、網羅的に医学文献を調べても「冷やすとむくみが増す」という明確なエビデンスは見当たりません。むくみをエアコンのせいにはしないようにしましょう。



まとめ

顔のむくみは、日常的な習慣の見直しと簡単なセルフケアで改善が期待できます。朝からすっきりとした顔で一日をスタートできるよう、ぜひ今回ご紹介した方法を取り入れてみてください。

マッサージや生活習慣を気をつけても『顔の大きさが変わらない』『フェイスラインがぼやけている』と感じる場合、それはむくみではなく脂肪やたるみが原因かもしれません。美容医療の力で、すっきりとした小顔を目指しませんか? 
「ダイエットしても顔だけ痩せない方はこちら(脂肪溶解注射の詳細を見る)」
「加齢によるたるみ・むくみを引き締めたい方はこちら(医療ハイフの詳細を見る)」



【注意】
もしもむくみが長期間続いたり、指で押した跡がなかなか消えない場合は、何らかの病気が隠れている可能性もあります。そのような場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。

 

脂肪やたるみを撃退!当院の「小顔・顔痩せ治療」一覧はこちら

 

 


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制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年12月31日)

投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

2024.10.28更新

 

正しいリップケア

 


第1章:唇が赤い理由:血液と皮膚の構造

唇が赤い理由は、顔の他の部分と比較して、唇の皮膚が非常に薄く、下に流れる血液が透けて見えるからです。唇の皮膚は「角層」という外側の保護層が非常に薄く、皮膚の中でも特にデリケートな部分です。顔の他の部分の皮膚には皮脂腺や汗腺があり、これが自然な潤いを保つ働きをしていますが、唇にはほとんどそのような機能がありません。そのため、唇は乾燥や外的な刺激に対して非常に敏感で、荒れやすい傾向があります。唇は非常にデリケートで、日常的に特別なケアが必要です。

このように、唇が赤く見えるのは、皮膚の薄さと血液の透過によるものであり、それが唇を特に保護すべき部分である理由ともなっています。


第2章:リップケアの落とし穴:過度のメイクがもたらすリスク
日常的にリップメイクを行うことは美しい唇を保つための手段ですが、実は過度のリップメイクが唇に悪影響を与えることもあります。特に、リップメイクの成分には、乾燥を引き起こすものや、唇に刺激を与える成分が含まれていることがあります。これにより、唇が荒れやすくなり、ひび割れや皮むけなどのトラブルを引き起こすことがあります。

また、頻繁なメイクのオフや、長時間のメイク保持は、唇に負担をかける大きな要因です。メイクを落とす際に使われるクレンジング製品が強力すぎる場合、唇の繊細な皮膚を傷つけ、バリア機能を低下させることが知られています。このため、リップメイクは適度に行うことが大切であり、定期的にメイクを休ませ、唇に自然な休息を与えることが重要です。

さらに、リップクリームや保湿成分が含まれている製品を選び、乾燥や刺激を防ぐこともリップケアの基本です。正しいケアを心がければ、唇の健康を守りつつ美しさを保つことができます。


第3章:唇の老化を防ぐためのケア方法
唇の老化を防ぐためには、まず適切なケアと休息が不可欠です。日常的にリップメイクをしている場合、特に重要なのが「メイクオフ」です。唇の皮膚は非常に薄くデリケートなため、強いクレンジング剤は避け、優しく丁寧にメイクを落とすことが推奨されます。これにより、唇のバリア機能を守り、乾燥や刺激を防ぐことができます。

休日にはリップメイクを休み、唇に自然な休息を与えることも、老化防止に効果的です。また、保湿ケアを日常的に行うことも大切です。ヒアルロン酸やセラミドなど、保湿成分が豊富に含まれたリップクリームを使うことで、唇の水分を保ち、乾燥から守ることができます。

さらに、唇の老化の大きな要因である紫外線からの保護も忘れてはいけません。紫外線はシワやたるみを引き起こしやすいため、UVカット機能があるリップクリームを使用し、紫外線ダメージを防ぐことが必要です。これらのケアを継続することで、唇の老化を遅らせ、健康で美しい唇を保つことが可能です。

 

 

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投稿者: 美容外科・美容皮膚科 青い鳥

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