男性のスキンケアにおいて、「ヒゲ剃り」は大きな問題です。
電動シェーバーを使うにせよカミソリを使うにせよ、どうしても皮膚がダメージを受けることが避けられません。皮膚の表面の角質が傷つけられ、バイア機能が障害されて、ドライスキン、肌荒れの原因となります。男性は女性に比べ皮脂の分泌は多いのですが、テカテカしながらも乾いているというのが男性素肌の実態です。
できるだけ肌にダメージを与えずにヒゲを剃ることが、男性スキンケアの第一関門なのです。
ヒゲというは大変丈夫にできていて、同じ太さの銅線と同じくらいの強度があります。ただし毛の構造蛋白であるケラチンは高い親水性があり、水を吸収すると柔らかくなって、軽い力でも剃れるようになります。
(参考文献から)
縦軸はヒゲをカットするのに必要な力、横軸は保湿時間です。
最初の2分で急激にヒゲは柔らかくなり、4分を過ぎるとあとは変わらないことがわかります。
強い力で剃れば剃るほど皮膚の表面は傷つけられてしまいます。シェービングフォームをつけたら必ず2分待ちましょう。どんなシェービングフォームを選ぶかより、ヒゲが柔らかくなるまで待つことが大切です。
(参考文献)
Male skin and ingredients relevant to male skin care.
Draelos ZD
Br J Dermatol
2012;166(suppl1),13-16