6月からペプチド製剤を使った美肌治療が始まります。それとともに長年当院の美肌治療で活躍していたリジュランの取り扱いを中止することにしました。
しばらく前からリジュランは韓国、日本でリバイバルで流行しているのに、まるで当院は世間に逆行しているかのよう。
韓国発のリジュランが日本に紹介されたとき、その発表会に参加していたり、ニキビ跡治療で劇的な効果が出たことを経験したり、リジュランには特別な思い入れがあります。
しかし、美肌治療の有効成分としては、もし代替できる成分があるなら生物製剤ではない方が望ましいと考えるようになりました。
ペプチドは純粋に工業的に生成でき、スクリーニングで効果を確かめて、効果が期待できるものを集めて製剤にすることができます。そして、生体内では血管内に入れば速やかにアミノ酸に分解されるため極めて安全性が高い。
この頃の美容皮膚科診療では、生物由来成分以外にもヒアルロン酸やアミノ酸が有効成分として使われていますが、それに続くのはきっとペプチドだろうとここ数年思っていました。美容医療では、さまざまなペプチド製剤がすでに育毛、痩身の診療で使われています。
美容皮膚科診療では、エキソソームなど成長因子系の製剤については当面は生物製剤に頼らなければなりません。ただ、生物製剤の使用にはつねに慎重でなければならないし、新たな生物製剤が安易に登場することにはブレーキをかけた方が望ましいと思います。
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