今回久々に歯科診療のために自由が丘を訪問しました。
駅前ロータリーに出ると、ついにというか再開発区域ではビルが一掃されて、見慣れた景色がポッカリと抜け落ちていました。
もっとショックを受けるかと思いましたが、周囲一帯で丸ごとなくなってしまうと感慨に耽るまでもなく、自分のクリニックのあった場所を確認して、記念に写真を撮り終わった頃には気持ちの整理もできていました。
再開発の成功を心から祈っていますが、一抹の不安も覚えます。
自由が丘の魅力は、個性的な小さなお店が醸し出す「多様性」だと思いますが、新しいビルにそうした自由が丘らしいお店が入ることはまずできません。
前にも書きましたが、巨大ビルに入居する場合、内装工事に付属する防災や空調の設備工事は巨大ビルを作ったいわゆる大手ゼネコンへの発注が指定されます。
賃貸契約を結んで、設計ができて、必要な設備工事が決まってから、それを発注するわけですが、大手ゼネコン相手に値引き交渉なんて通じませんから、どんなに無茶な高額請求を提示されようと飲むしかありません。
結局、大手ゼネコンが作る巨大ビルに入れるのは資金的に余裕のあるところだけとなり、そうして大きなショッピングモールはどこも似たような店舗構成になってしまうのです。
自由が丘が、二子玉川の二番煎じにならないことを祈るばかりです。