HOME > ハイフ(ウルトラフォーマーMPT) > ハイフの痛み・副作用・ダウンタイムは?
【目次】
1: ハイフは痛い?
2: ハイフの副作用・リスクとダウンタイム
3: リスクを高めるのは「装置」ではなく「使い方」
4: よくある質問
「ハイフは痛いと聞くけれど大丈夫?」「ダウンタイムはどのくらい?」「副作用で失敗することはない?」——施術を検討するとき、効果よりもまず不安になるのがこの3点ではないでしょうか。
この記事では、学術文献にもとづいて「痛み・ダウンタイム・副作用」の実際と、後悔しないための注意点を正直にお伝えします。
※本記事は医療ハイフに関する一般的な情報提供を目的としたもので、効果や安全性を保証するものではありません。個々の適応やリスクは体質・既往により異なります。
1 ハイフは痛い?痛みの程度と感じ方には個人差があります
研究で報告されている痛みの程度
美容ハイフの痛みは、軽度〜中等度に収まることが多いと報告されています。顔・首の若返りを対象とした系統的レビュー・メタ解析では、施術中の平均疼痛スコアは10点満点で約4.2点でした(文献1)。
*平均疼痛スコアの「4点」は疼痛尺度では軽度と中等度の境目にあたり、はっきり自覚はするものの、多くの方が施術を続けられる範囲です。しかもこれは照射の瞬間に感じる痛みで、常に続くものではありません。
別の文献では、ブロック麻酔なしで平均5.09/10、ブロック麻酔ありで3.9/10と報告されており(文献2)、麻酔によって痛みを軽減できることも示されています。
もちろん、痛みを和らげる方法は麻酔だけではありません。冷却や、出力・照射深度のきめ細かな調整によっても、体感は大きく変わります。
なぜ痛みを感じるのか——照射する「層」による違い
ハイフは超音波を体内の一点に集束させ、熱を発生させて肌の土台にはたらきかけます(仕組みの詳細は「ハイフの原点は切らずに治療する」をご覧下さい)。
痛みが出やすいかどうかは、エネルギーを届ける深さ・層と関係します。マイクロフォーカス超音波に関するナラティブレビューでは、皮膚・SMAS(表在性筋膜)・骨膜は神経が密に分布しており、脂肪層よりも痛みを感じやすいと整理されています(文献3)。骨に近い部位(額・こめかみ・顎のフェイスライン周辺)で「響く」ように感じやすいのはこのためです。
逆にいえば、部位ごとに最適な深さのカートリッジを使い分け、層に応じて出力を設計することで、不要な痛みを抑えながら必要なポイントにアプローチできます。当院が採用するウルトラフォーマーは、複数の照射深度に対応しており、この「層ごとの最適化」を細かく行える機器です。
痛みを抑える工夫と、当院のプロトコル
ウルトラフォーマーは、もともとの施術プロトコールでは、表面麻酔を必要としない機器です。照射する深さや出力を部位ごとに調整しながら行うことで、麻酔に頼らずに施術できるよう設計されています。
当院では、お顔の部位ごとの皮膚の厚み、脂肪のつき方、たるみの程度を確認しながら、照射深度や出力を細かく調整しています。痛みを強く感じやすい部位では無理に出力を上げるのではなく、効果と安全性のバランスを見ながら施術を行います。
また、施術前には、熱感、チクチク感、軽い痛みから中等度の痛みを感じる可能性があることも丁寧にお伝えしています。事前にどのような感覚が起こりうるかを知っておくことは、施術中の不安を減らし、安心して施術を受けていただくうえでも大切です。
実際に当院でウルトラフォーマーを行う際も、多くの場合、表面麻酔の必要性は感じていません。機器の特性を理解したうえで照射設計を行い、出力を適切に調整することで、麻酔なしでも十分に配慮された施術が可能です。
ただし、痛みの感じ方には個人差があります。痛みに敏感な方や、施術に対するご不安が強い方には、出力調整だけでなく、麻酔クリームによる表面麻酔もご用意しています。表面麻酔をご希望の場合は、別途2,750円で対応できますので、ご遠慮なくお申し付けください。
2 ハイフの副作用・リスクとダウンタイム
HIFUは、皮膚の深い層へ熱エネルギーを集中させる施術である一方、照射条件や部位によっては熱傷、神経障害などの健康被害が報告されています。令和5年度の厚生労働科学特別研究事業では、HIFUによる人体への侵襲性や合併症の実態が調査され、リスク低減には医学的判断と適切な技術が重要であることが示されました。ここでは、その報告書(文献4)の内容をもとに、HIFUで起こり得る副作用・リスクと対処について紹介します。
「軽度な副作用」
1. 軽度の熱傷および皮膚の炎症(皮膚障害)
浅達性Ⅱ度熱傷(水疱・びらん・赤み)
アンケートで報告された熱傷57件のうち、81%(47件)が「浅達性Ⅱ度熱傷」でした。これらは多くの場合、適切な処置や保存的治療で改善します。
遷延性発赤(赤みが数日〜数週間長引くこと)
通常は一過性、あるいは1〜2週間以内に消退します(ごく稀に最大3ヶ月要した例もあります)。
紫斑・皮下出血(青あざ・内出血)
アンケートによる「熱傷以外の皮膚有害事象」49件のうち、39%(19件)が紫斑・皮下出血でした。文献を見ても一時的な軽度の皮下出血は多くの症例で認められており、通常は1〜2週間以内、最大でも4週間以内に自然に消退します。
膨疹(一時的なじんましんのような腫れ・プツプツ)
「熱傷以外の皮膚有害事象」の20%(10件)を占めました。文献的にも施術後1時間〜1日以内、最大でも2週間以内に自然消退すると報告されています。
浮腫・腫張(むくみ・腫れ)や一時的な痛み
これらはほぼ必発(施術直後にはほぼ全例に起きるもの)であり、通常は特別な治療を必要とせず、数日〜数週間で自然に軽快します。
2. 硬結(しこり)
アンケートおよび事故情報データバンクにおいて、皮下の「硬結(しこり)」が一部報告されています。これらも非選択的な熱凝固作用によって一時的に生じるものですが、通常は時間経過とともに軽快します。
3. 一過性の知覚障害
顔面・頸部への照射におけるしびれや感覚の鈍さ(知覚障害)は、神経が一時的に熱の影響を受けることで起こる、軽いしびれや感覚の鈍さと考えられています。神経そのものが切れたり壊れたりしたわけではなく、多くは自然に回復します。
原則として治療は不要であり、数日から数週間、遅くとも3ヶ月以内に自然に100%回復(軽快)するとされています。
「まれに起こりうる重い副作用」
HIFU(ハイフ)施術は非侵襲的な治療とされていますが、ターゲットとする深部組織を非選択的に焼灼・凝固するため、医療機関での施術であっても一定の頻度で合併症が生じるリスクがあります。厚生労働省の研究班による医療機関への調査(有害事象報告150件)および国内外の文献レビューでは、以下のような重大な有害事象が報告されています(文献4)。
1. 神経障害
知覚障害(しびれ・感覚麻痺など):前額部や頬部、下顎部、耳介後部などで報告されています。多くは一過性(一過性神経伝導障害)であり、数日から数週間、通常3ヶ月以内に自然軽快しますが、特に深部まで到達するトランスデューサー(4.5mmなど)を使用する際に発生頻度が高まることが分かっています。
2. 運動障害(顔面神経麻痺など)
顔面神経の下顎縁枝(口角下垂など)や頬筋枝(口輪筋麻痺など)の障害が報告されています。これらも経過観察により6週間〜半年以内に軽快した例がほとんどですが、解剖学的知識に基づく慎重な手技を要します。
3. 重度の皮膚障害・熱傷
深達性Ⅱ度熱傷・皮膚壊死:HIFU施術による皮膚有害事象の多くは軽微なものですが、一部で瘢痕(傷跡)を残す可能性が高い「深達性Ⅱ度熱傷」や、顎下部などの「皮膚壊死」により皮膚切除術を要した深刻な症例が文献等で報告されています。
4. 眼球への合併症(極めてまれ)
急性白内障・飛蚊症(ぶどう膜炎など)が報告されています。適切な眼球保護や誤照射の回避が必要です。
5. 血管系・その他深部組織の損傷(極めてまれ)
内頸動脈解離・脳梗塞:頸部(首)への照射後に、骨や空気による反射波・焦点深度の変化が一因となり、深部損傷として「内頸動脈解離・狭窄」を来し、その2週間後に言語障害や片麻痺を伴う「症候性脳梗塞」に至って動脈切除術等が行われた重大な症例が1例報告されています。
6.急性膵炎
側腹部・腰部への照射後、HIFUによる深部熱損傷が原因と推測される「急性膵炎」を発症した痩身目的の施術例が1例報告されています。
このように、HIFU施術に伴う重大なリスクは、施術者の正しい解剖学的知識や、照射部位に応じた適切な深度・出力の選択を徹底することによって低減可能なものであると考えられています。
3 リスクを高めるのは「装置」ではなく「使い方」
重要なのは、これら重篤例の多くが、標的から外れたエネルギー照射――深さの誤り、解剖学的部位の誤り、特に眼窩周囲への不適切な照射、不必要に高い出力設定――に起因している点です。
複数の研究でも、これらは装置そのものの欠陥ではなく、予防可能なものと位置づけられています(文献5、6)。
これまでに報告された合併症が発生した症例を調べた結果、共通する最大の特徴は「施術者による誤った診断や不適切な施術方法」であったと報告しています(文献5)。
現在、日本で美容医療として行われているハイフでは、主要な機器ごとに安全な施術を行うためのプロトコールが整備されています。照射する深さ、部位、出力、避けるべき領域などが明確に整理されてきたことで、ハイフは「切らないたるみ治療」として広く普及し、比較的安全性の高い美容医療として位置づけられるようになりました。
ただし、プロトコールは単なる手順書ではありません。大切なのは、その意味を理解したうえで、お客様一人ひとりの骨格、脂肪のつき方、皮膚の厚み、たるみの程度に合わせて、照射部位や出力を適切に微調整することです。ここに、医師が施術を行う意義があります。
(当院のドクター施術の特長については、医師施術についてをご覧ください)。
言い換えれば、ハイフの安全性と効果は、どの装置を使うかだけでなく、誰が、どの部位に、どの深さ・出力で照射するかによって大きく左右されます。当院で医師が施術と出力設定を管理している理由はここにあります。
(当院のドクター施術の特長については、医師施術についてをご覧ください)。
4 よくある質問(FAQ)
Q. 痛みに弱いのですが受けられますか?
A. 当院で導入しているウルトラフォーマーの最新機種であるウルトラフォーマーMPTでは、標準的には施術に表面麻酔は不要とされています。それが施術としての進歩なわけですが、もしそれでは心配という方には、麻酔クリームを使用した麻酔もご用意しています。ご不安の程度に合わせて設定を調整しますのでご相談ください。
Q. ダウンタイム中にメイクはできますか?
A. 赤みなどの一時的な症状は数時間〜数日で軽快することが多く、症状が落ち着いていればメイク可能な場合が多いです。施術内容により異なるため医師の指示に従ってください。
Q. 「頬がこける」と聞いて不安です。
A.学術文献に基づいて回答するなら
「皮下脂肪の萎縮はまれな合併症として報告されていますが、その多くは不適切な出力・部位への照射と関連します。適切な設定と部位選択で回避に努めます。」ですが、ハイフの実際の施術状況を知る者として答えるなら、「頬がこける」最大の原因は「お客様ごとのお顔の症状に合わせるという意味での照射の個別化が不十分だからです。
この「照射の個別化」こそがドクター施術のメリットです。
当院のウルトラフォーマーMPTの施術内容、料金、適応については、浜松町・港区の医師施術ハイフ(ウルトラフォーマーMPT)をご覧下さい。
まとめ
ハイフの副作用の大半は軽度で一過性ですが、まれに重い合併症もあり、そのリスクは施術者の技量と設定管理に大きく左右されます。効果や持続期間について詳しく知りたい方は〔子ページ2・ハイフの効果はいつから〕を、料金や機種・医師施術については〔ピラーページ〕をご覧ください。ご不安な点は、診察時にお気軽にご相談ください。
ご質問やご相談は、LINEからお気軽にお寄せ下さい。
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【参考文献】
1 Systematic review and meta-analysis of safety and efficacy of HIFU for face and neck rejuvenation
Azin Ayatollahi, et al.
Lasers Med Sci
2020 Jul;35(5):1007-1024
2 Nerve blocks prior to microfocused ultrasound treatment are safe and reduce patient discomfort
Marc A Polacco, et al.
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2020 Jul 13;40(8):887-891
3 Demystifying Pain During Microfocused Ultrasound: A Narrative Analysis of Facial Layer Sensitivity and Its Possible Correlation with Treatment Efficacy
Gladstone Eustaquio de Lima Faria, Talita Possagno Chaves
Aesthetic Plast Surg
2026 Jun;50(11):4359-4363
4 河野太郎.令和5年度厚生労働科学特別研究事業「HIFU施術における人体への侵襲性の評価研究」総括・分担研究報告書.2024年5月
5 Complications and risks of high-intensity focused ultrasound (HIFU) in esthetic procedures: a review
Foteini Biskanaki, et al.
Applied Sciences
2025;15(9):4958
6 Case report: Traumatic carotid artery dissection after 7D High-Intensity Macro- and Micro-Focused Ultrasound treatment for skin laxity of the neck
Fenghe Du, et al.
Front Cardiovasc Med
2022 Aug 18:9:913754
制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2026年7月15日)






