肌の老化の予防と治療

肌の老化

内因性老化は「肌がしぼむ」


内的老化とは、年齢に基づく老化であり、まさに加齢性変化。身体の中で日光のあたらない部位では、肌の老化はこの内的老化がメインになります。

内的老化は、ひと言で言うと「皮膚がしぼむ」老化。くすんだ皮膚はうすくなり、細かなシワが目立つようになります。

外的老化で肌が「不揃いになる」


外的老化とは、日光、大気汚染など環境、気候、喫煙などの影響に長期にさらされる顔、首、手などに見られます。

ひと言で言えば、「皮膚が不揃いになる」老化。

色は黄色、茶色味をおびるようになり、シミ、深いシワができ、乾燥しやすくなります。またさまざまな腫瘍もできやすくなります。



光老化

肌の老化の80%は光老化


実際には、外的老化にも日光以外にさまざまな原因があるのですが、日光の影響が圧倒的に大きいために「肌の老化の80%は光老化」と伝統的に(!)表現されています。科学的裏付けはないのですが、これに真正面から反対することもまた困難です。

光老化は肌の「酸化」


活性酸素という本来は専門用語も多くの人の知るところとなり、なんとなく悪いイメージがあるでしょうが、皮膚に日光があたると、その悪者・活性酸素が発生し、大活躍(?)した結果が光老化です。

 




光老化の予防



日光対策の基本は「日よけ」。

とにかく日光が肌に当たるのを防がなければなりません。

1 紫外線の強い時間帯(午前10時〜午後2時)には外出しない


室内にいれば、日光にはあたりません。


室内にいても日焼け止めが必要という意見もあるようですが、これはやりすぎ。室内では可視光線のバイオレットライトもないという調査結果がありますので、当然紫外線も届きません。不必要に塗ることは面倒なだけでなく、肌への負担になります。

2 外出するときは、正しくサンスクリーン剤を使う


米国皮膚科学会の推奨にならいSPF30以上の日焼け止めを使うことをおすすめします。

ただし、大切なことはそれを正しく、つまり適切な使用量(塗った後に油分で皮膚表面が光るくらい、ティッシュが1枚張り付くくらいに塗布)と2,3時間毎に塗り直すこと。

サンスクリーン剤の選択では、紫外線だけでなく可視光線、近赤外線までカットするものをおすすめします。透明なものはそれだけで可視光線をブロックしないとわかるので不適です。

3 日焼け止め以外の物理的「日よけ」


(嫌みな言い方ですが)もし老化したくない肌があれば、そこを全部隠して外出すること。日傘、UVカット素材の衣服、帽子、サングラスの使用を検討して下さい。

4 日焼け止め以外の化学的「日よけ」


日焼け止めを正しく使っても、完全にシャットアウトできるわけはないので、皮膚に届いてしまった日光によるダメージを減らすために、皮膚の抗酸化力を高めておくことが必要。

皮膚に内在する抗酸化物質には、ビタミンC、E、グルタチオン、αリポ酸があり、加齢、日光暴露により、その濃度が減少することが知られています。そのため外用で補います。ただし、グルタチオンは外用では十分な吸収が期待できないので除外して、ビタミンC、E、αリポ酸、とくにビタミンC、Eを含む化粧料(美容液、乳液、クリームなど)を使いましょう。

このあたりはエビデンスも不十分で、どの程度の濃度がいいのか、内服もした方がいいのか、内服だけでは不十分なのか、など議論の余地は山ほどあります。

 

 



光老化の治療

レチノイド

 

 

最近の肝斑研究は、その発生機序の解明に力が注がれています。そして、多くの経路を介してメラニン産生が刺激されていることがわかってきています。

そうしたさまざまな刺激経路をまとめて、完全に鎮める特効薬は見つかっていません。

トラネキサム酸は、数ある刺激経路の中でも、肥満細胞、血管系を介した刺激経路を抑えることが期待されています。

トラネキサム酸の使用量は、世界で行われている臨床試験では1日500ミリグラムとするケースがもっとも多いため、当院も1回1錠(250ミリグラム)、1日2回を標準量としました。投与期間ですが、6ヶ月を一応の目安として、3~6ヶ月の休薬期間を置くこととします。

 

さまざまなレチノイド



真皮のエイジング治療


疾患の治療において、

A 原因の治療
B 症状の治療
が必要です。

肝斑にあてはめると

A 真皮の「炎症」を抑え込む
B シミをうすくする
です。

さまざまな治療オプション

(コラム)レーザーで肌のエイジングは治療できるか?

 

おそらく美容医療を始めたばかりの新人美容外科医と腕比べをするとして、もっとも差をつけるのが難しいのはボトックスでしょう。

ボトックスは標準治療が確立されています。ですから誰がやっても大きく差がつくことはありません。ボトックスはただただひたすら丁寧に施術するしかないのです。まさに「101回目を1回目よりていねいに!」。

ボトックス注入で試されているのは、経験や技量というより、もっと基本的な(丁寧かそうでないかという)人間性です。





「皮膚粗鬆症」

皮膚の老化の進行型

 

1) Melasma Treatment: An Evidence-Based Review.
McKesey J,et al
Am J Clin Dermatol
2020;21(2):173-25

2) Melasma: Updates and perspectives.
Kwon SH,et al
Exp Dermatol
2019;28(6):704-708

10) メラニンからみた美容皮膚科学 美白剤の展望
芋川弦爾
Aesthetic Dermatology
2014;24:17-34

 

 

 


「皮膚粗鬆症」 その予防と治療

日光防御のポイント

 

1) Melasma Treatment: An Evidence-Based Review.
McKesey J,et al
Am J Clin Dermatol
2020;21(2):173-25

2) Melasma: Updates and perspectives.
Kwon SH,et al
Exp Dermatol
2019;28(6):704-708

10) メラニンからみた美容皮膚科学 美白剤の展望
芋川弦爾
Aesthetic Dermatology
2014;24:17-34

 





参考文献

 

1) Melasma Treatment: An Evidence-Based Review.
McKesey J,et al
Am J Clin Dermatol
2020;21(2):173-25

2) Melasma: Updates and perspectives.
Kwon SH,et al
Exp Dermatol
2019;28(6):704-708

10) メラニンからみた美容皮膚科学 美白剤の展望
芋川弦爾
Aesthetic Dermatology
2014;24:17-34

 




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