ダイエット

食事療法の先に成功はない・・

これまでダイエットの中心となってきたのは、食事療法です。「摂取カロリーを消費カロリーより少なくすれば、カロリーの貯蓄である脂肪は減少する」という原理を根拠にしています。

ところで、ダイエットでは、単に体重を減らすだけでなく、目標体重を「維持」できて初めて成功と言えます。

実は食事療法では、この「維持」することが簡単ではありません。食欲という人間にとって本能的な欲望を抑え続けなければならないからです。一時的には我慢できても、そんな自制は長く続かないのです。

求められているのは、無理なく一生でも続けられるダイエット方法です。

おすすめ 時間栄養学ダイエット

時間栄養学ダイエットで、制限するのは「時間」です。基本的に食事は内容も量も問いません。「好きなように食べていいけど、食べる時間だけは守ってネ」、それが時間栄養学ダイエットです。

守るべきは次の3点だけ。

朝食は起床後2時間以内に必ず摂る

パンだけとかでなく、バランスの取れた(炭水化物、タンパク質を含んだ)朝食を摂ります。



朝食の食べ始めから12時間以内に夕食(1日の最後の食事)を食べ終える

1日24時間のうち12時間以上の絶食時間を確保します。



「王様のような朝食、王子様のような昼食、そして貧民のような夕食を」

西洋に伝わることわざです。つまり1日3食しっかり摂ること、そして夕食がもっとも豪華な食事とならないように心がけます。同じ量のカロリーを摂取しても、朝はエネルギーとして使われやすく、夜は次の日のために蓄えられやすくなります。




「時間医学」とは生体のリズムを研する比較的新しい医学で、その一分野が時間栄養学です。

「時間医学」は単にダイエットにとどまらず、現代社会を健康的に生きる術を教えてくれます。人間にはもともと生体リズムが備わっていますが、そのリズムの乱れが、肥満、糖尿病をはじめ心疾患、うつなど精神疾患、がんなどのリスクを高めることがわかってきています。

現代社会において、人は朝でも夜でも時刻に関わらずいつでも同じように活動できるという便利さを獲得しましたが、逆にそのことがヒトという生物が持っている生体リズムを乱し、生存を脅かしているとも言えます。

 

 

時間栄養学について

食事の内容や量ではなく、時間を制限する

■「時間を制限する」ダイエット法の先駆けとなった論文を紹介します。

■実験マウスは通常のエサで飼育すると、夜行性のマウスは主に夜間に食事をします。ここで高脂肪食のエサに変えると、マウスは昼、夜という日内リズムが崩れ、一日中食べるようになり、肥満、糖尿病を発症します。

■ところが同じ高脂肪食を与えても、エサが食べられる時間を8時間に制限すると、トータルの摂取量は時間制限のある、なしに関わらず同じにしても、肥満になることはなく健康が保たれました。


(解説)
■あくまでマウスの実験ではありますが、高脂肪食が生体リズムを乱して肥満、糖尿病を発症させること、たとえ高脂肪食を続けたとしても食事時間さえ制限すれば、肥満を防ぐことができることが示されました。

 

 

(参考文献)
Time restricted feeding without reducing caloric intake prevents metabolic diseases in mice fed a high fat diet.
Megumi H,et al.
Cell Metabolism. 2012;15(6):848-860.

 

食事時間を制限する(続報)

■先に紹介した論文と同じ研究グループからの続報。さらに細かく飼育環境を変えて実験が行われました。

■食事摂取時間の制限と体重増加については、9時間制限と12時間制限ではほとんど効果は同じでした。また緩い制限になる15時間制限でも自由摂取よりは体重の増加が防げました。

■5日間(weekdays)時間制限し、2日間(weekends)は自由摂取という食事パターンでも体重増加を抑制できました。しかも毎日時間制限したときにほとんど劣らない効果でした。

■高脂肪食で肥満になってしまったマウスでも、その後時間制限することで体重を減少させることができました。


(解説)
■あくまでマウスの実験ですが、「人」を意識した実験設定になっています。

■少なくともマウスでは12時間の食事制限(一日の中で12時間だけ食事できる)で肥満は予防できること、また12時間が守れなくても少しでも制限することで、それだけ体重増加が防げることが示されています。また食事時間制限は平日の5日間だけという食事パターンでも有効なこと、さらには、すでに肥満してからでも時間制限すればダイエットできることが示されました。

■あとは人でも時間制限が有効なのか、マウスの12時間が人では何時間に相当するかに焦点になります。

 

(参考文献)
Time-restricted feeding is a preventative and therapeutic intervention against diverse nutritional challenges.
Amandine C,et al.
Cell Metabolism. 2014;20(6):991-1105.

 

人での時間制限〜答えは12時間〜

■スマートフォンアプリを活用して、人の摂食行動を解析した報告です。

■「食事期間(1日の中で最初にカロリーあるものを摂取してから最後に摂取するまでの時間)」が14時間を越える肥満者を、4か月間「食事期間」を10〜12時間に制限することで、それ以上は食事の量や内容を制限しなくても、体重を減少させることができました。

(解説)
■追跡調査の結果は、驚くべきものでした。なんと!1年後もほとんどの人で体重が維持されていました。理由は「続けるのが楽だから」でした。


(参考文献)
A Smartphone App Reveals Erratic Diurnal Eating Patterns in Humans that Can Be Modulated for Health Benefits.
Shubhroz G,Satchidananda P
Cell Metab. 2015 Nov 3;22(5):789-98.





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