ボブリフト(VOV Lift Premium)

制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年4月11日)

たるみには厳しく、顔には優しい糸リフト


フェイスラインのもたつき、下がってきた頬、深くなったほうれい線やマリオネットライン…こうしたお顔のエイジングサインが気になり始めたけれど、本格的な手術には抵抗があると感じていらっしゃる方は少なくありません 。

港区で、糸リフト、特にボブ(VOV)リフトを受けられるクリニックをお探しなら、当院をお選びください。浜松町、大門、芝公園エリアからアクセス良好です。


ボブ(VOV)リフトは、メスを使わずに気になるたるみを引き上げ、若々しい印象を取り戻すための注目の施術です 。

美容医療の中でも、特に「切らない治療」は傷跡が目立たず、自然な仕上がりを求める方に支持されています。当院では、お客様お一人おひとりの状態とご希望に合わせた丁寧な施術で、ご満足いただける結果を目指しています。


ボブ(VOV)リフトとは?
糸リフト(スレッドリフト)は、特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ組織を物理的に引き上げると同時に、肌自身の再生能力を刺激して若返りを促す施術です。ボブ(VOV)リフトは、その中でも特に進化した糸リフトの一つです。


先進素材PCL(ポリカプロラクトン)を採用
ボブ(VOV)リフトの最大の特徴は、糸の素材にPCL(ポリカプロラクトン)を使用している点です。これは高価な素材ですが、従来の糸リフトで広く使われてきたPDO(ポリジオキサノン)やPLLA(ポリ-L乳酸)とは異なる、優れた特性を持ちます。

持続期間の長さ: PCLは体内で非常にゆっくりと吸収されるため、効果の持続期間が約24ヶ月~36ヶ月と、PDO(約6~12ヶ月)に比べて格段に長いのが特徴です。これにより、長期間にわたってリフトアップ効果を維持することが期待できます。

柔軟性と快適性: PCLはPDOやPLLAよりも柔軟性に富み、しなやかな素材です。そのため、皮下に挿入した際の違和感やつっぱり感が少なく、表情に合わせて自然にフィットします。施術後の痛みやダウンタイムの軽減にも繋がります。

高い安全性: PCLは、長年にわたり医療現場で縫合糸などとして安全に使用されてきた実績のある素材です。生体適合性が高く、体内で完全に分解・吸収されるため安全性が証明されており、欧州CEマーク認証や米国FDA(食品医薬品局)の承認も受けています。

特許技術による強力なリフト力
ボブ(VOV)リフトの糸には、「コグ」と呼ばれる特殊な形状のトゲが付いています。このコグが皮下組織にしっかりと引っかかることで、たるみを強力に引き上げます。ボブ(VOV)リフトでは、「プレス成形技術」という特許取得の特別な方法でコグが作られています。従来の糸のように切れ込みを入れてコグを作るのではなく、糸自体の強度を損なわずに均一で強力なコグを形成するため、安定した高いリフトアップ効果(牽引力)を発揮します。PCL素材の柔軟性を持ちながらも、しっかりとしたリフト力を実現できるのが、この技術の大きな利点です。

リフトアップと美肌のデュアル効果
ボブ(VOV)リフトの効果は、単なる引き上げだけではありません。
即時的なリフトアップ効果: 挿入された糸のコグがたるんだ組織を物理的に持ち上げることで、施術直後からフェイスラインの引き締まりなど、見た目の変化を実感できます。

長期的なコラーゲン生成促進効果: PCL糸が体内でゆっくりと時間をかけて分解・吸収される過程で、糸の周囲の組織を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促します。これにより、肌自体のハリや弾力が向上し、糸が完全に吸収された後も、肌質の改善効果や引き締め効果が持続することが期待されます。


このように、ボブ(VOV)リフトは、即時的なリフトアップ効果と、長期的な肌質改善効果(美肌効果)の両方をもたらす、包括的なエイジングケア治療と言えます。


ボブ(VOV)リフトのメリット
ボブ(VOV)リフトには、従来の糸リフトと比較して多くの優れた点があります。

しっかりとしたリフトアップと自然な仕上がり: 特許技術による強力なコグが、頬やフェイスラインのたるみ、ほうれい線などを効果的に引き上げます。同時に、PCL素材の柔軟性により、引きつれ感が少なく、表情が硬くなることなく自然な仕上がりを実現します。

効果の持続期間が長い: PCL素材は吸収速度が非常に遅いため、一般的に効果は長期間持続します。これは従来のPDO糸と比較して大きなアドバンテージです。

ダウンタイムの短さと快適性の向上: 柔軟なPCL糸と、組織への挿入時の負担を考慮したコグのデザインにより、施術中および施術後の痛みが軽減されます。腫れや内出血のリスクも比較的少なく、ダウンタイムが短縮されるため、日常生活への影響を最小限に抑えたい方にも適しています。これは当院が重視する「最小限のダウンタイム」にも合致する特徴です。

肌質の改善・美肌効果: 糸が吸収される過程でコラーゲン生成が促進されるため、リフトアップ効果に加えて、肌のハリ、弾力、ツヤが向上し、総合的な若返り効果が期待できます。たるみの予防にも繋がります。

安全性が高い: PCLは生体適合性に優れた安全な素材であり、長年の医療使用実績と、FDAやCEマークなどの国際的な認証によってその安全性が裏付けられています。体内で完全に分解・吸収されるため、異物として残る心配もありません。

ボブ(VOV)リフトは、効果的な切らないたるみ治療をお探しの方にとって、有力な選択肢の一つです。


ボブ(VOV)リフトのデメリットとリスク
多くのメリットがある一方で、ボブ(VOV)リフトにもいくつかの潜在的なデメリットやリスクが存在します。これらを理解した上で施術を受けることが重要です。

⚫️ 一時的な副作用・リスク: どのような医療処置にも副作用の可能性は伴います。ボブ(VOV)リフトの場合、以下のような一時的な症状が現れることがあります。

⚪️腫れ、内出血、軽い痛み: 糸の挿入部位や糸が通る経路に沿って、腫れや内出血、鈍痛を感じることがあります。
⚪️つっぱり感、引きつれ感: 皮膚が引き上げられることによる、つっぱり感や引きつれ感を感じることがあります 。
⚪️口の開けにくさ: 一時的に口を大きく開けにくくなることがあります。
⚪️皮膚の凹凸: 挿入部位近くにわずかな凹みやひきつれが見られることがありますが、通常は時間とともに馴染んでいきます。 これらの症状の多くは、通常1~2週間程度で自然に軽快していきます。

⚫️ 持続期間に限りがある: 効果の持続期間は長いですが、永久ではありません。糸は体内で自然に吸収されるため、効果を維持するためには、将来的にメンテナンス(追加施術など)を検討する必要がある場合があります。

⚫️ コスト: ボブ(VOV)リフトは美容目的の施術であり、公的医療保険が適用されない自由診療となります。費用は全額自己負担です。

⚫️ まれなリスク: 頻度は低いですが、感染、神経への一時的な影響(しびれ感など)、糸の露出といったリスクもゼロではありません。経験豊富な医師による適切な手技と、術後のケア指示を守ることで、これらのリスクは最小限に抑えられます。

⚫️ 医師の技術力への依存: 糸リフトの仕上がりや安全性は、施術を行う医師の技術と経験に大きく左右されます。不適切な挿入層やデザイン、手技は、効果が不十分であるだけでなく、左右差、不自然な仕上がり、合併症のリスクを高める可能性があります。特に糸リフトでクリニックを選ぶ際には、信頼できる経験豊富な医師を選ぶことが極めて重要です。

これらのリスクを十分に理解し、信頼できる医療機関で施術を受けることが、満足のいく結果を得るための鍵となります。当院では、これらのリスクを最小化するために最大限の配慮を行っています。


当院のボブ(VOV)リフトの特徴
港区に位置する当院では、糸リフト治療において豊富な経験と実績を持つ院長が、お客様一人ひとりに最適なボブ(VOV)リフトを提供することに努めています。当院ならではの特徴をご紹介します。

入念なカウンセリングとオーダーメイドデザイン: 糸リフトで自然かつ効果的な結果を得るためには、施術前のカウンセリングとデザインが非常に重要です。当院では、お客様のお悩みや理想の仕上がりを詳細にお伺いし、お顔の骨格、皮膚の厚み、たるみの程度、脂肪のつき方、左右のバランスなどを正確に診察します。その上で、最適な糸の本数、挿入する深さや方向を決定し、個々のお客様に合わせたオーダーメイドの治療計画をご提案します。十分なコミュニケーションを通じて、お客様にご納得いただいた上で施術を進めます。

経験豊富な医師によるていねいな施術: 当院の院長は、長年の美容医療経験で培った技術とセンスは、ボブ(VOV)リフトの施術において極めて重要となります。解剖学的な知識に基づき、神経や血管を避けながら安全かつ正確な層に糸を挿入することで、効果を最大限に引き出し、リスクを最小限に抑えます。また、一つ一つの手技を丁寧に行うことで、組織へのダメージを極力減らし、自然で美しい仕上がりを実現します。

最小限のダウンタイムへの配慮: 当院のもう一つの特徴は、「最小限のダウンタイム」の実現に向けた取り組みです 。これは、院長の経験豊富な技術力によって支えられています。丁寧で精密な手技は、不要な組織損傷を防ぎ、術後の腫れや内出血、痛みを軽減することに直結します。また、適切な麻酔方法を選択し、施術後のクーリングや過ごし方についてのアドバイスを行うなど、回復を早めるための工夫も行っています。「最小限のダウンタイム」は、単なる目標ではなく、確かな技術と配慮によって達成される当院のこだわりです。

アフターケアの充実: 施術後の経過も責任を持ってフォローアップいたします。術後の腫れや痛みを和らげるためのケア方法や、日常生活での注意点(激しい運動やマッサージ、大きく口を開ける動作を控えるなど)を具体的にお伝えしています。万が一、気になる症状が出た場合にも迅速に対応できる体制を整えています。定期的な経過観察を行い、患者様が安心して回復期間を過ごせるようサポートいたします。


まとめ:安心・安全を第一に、理想の仕上がりをサポート
▶︎ 港区でボブ(VOV)リフトをご検討なら、ぜひ当院にご相談ください。最適な治療をご提案いたします。

▶︎ 当院では、ボブ(VOV)リフトの優れた効果を最大限に引き出すとともに、施術に伴うリスクを最小化するため、院長の豊富な経験と先進技術に基づいた丁寧な施術を徹底しています。 安心・安全を最優先に考えています。

▶︎ フェイスラインのたるみ、頬の下がり、ほうれい線などのお悩み、あるいは効果的な切らないたるみ治療に関心をお持ちの方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。 あなたに合った解決策を一緒に見つけましょう。

▶︎ 皆様に「満足の笑顔」をお届けするために、スタッフ一同、心をこめてサポートさせていただきます。


**お知らせ**
当院は2003年に自由が丘から港区浜松町(最寄駅:JR/東京モノレール 浜松町駅、都営浅草線/大江戸線 大門駅、都営三田線 芝公園駅)に移転して診療しています。

 



オリジナル美容モデル

1-施術前

60代女性
頬のたるみを気にされていたので、VOVリフト・ミドルを行いました。

1-施術後1.5ヶ月


頬がしっかりリフトアップしたので、ロワーフェイスまで軽くなりました。

2-前

50代女性
口元のたるみを気にされていました。

2-施術1ヶ月後

ボブリフト・ミドル施行
口元のたるみが軽くなり、頬が引き締まりました。

医療広告ガイドライン・限定解除要件

通常必要とされる治療内容:注射で部分的に麻酔してから特殊な針を用いて、ボブリフトの糸を8本ないし12本、顔に挿入します。
・カウンセリングから治療終了までの時間:1時間半

標準的な費用:227,150〜315,150円
*ミドルまたはトータルとして行った場合の費用+初診料+麻酔料

標準的な治療期間及び回数:通院は1回で、経過に問題が生じなければ、その後に通院治療の必要はありません。

デメリット・リスク・副作用:ボブリフトにもいくつかの潜在的なデメリットやリスクが存在します。これらを理解した上で施術をお受け下さい。

⚫️ 一時的な副作用: どのような医療処置にも副作用の可能性は伴います。ボブ(VOV)リフトの場合、以下のような一時的な症状が現れることがあります。
●腫れ、内出血、軽い痛み: 糸の挿入部位や糸が通る経路に沿って、腫れや内出血、鈍痛を感じることがあります。
●つっぱり感、引きつれ感: 皮膚が引き上げられることによる、つっぱり感や引きつれ感を感じることがあります 。
●口の開けにくさ: 一時的に口を大きく開けにくくなることがあります。
●皮膚の凹凸: 挿入部位近くにわずかな凹みやひきつれが見られることがありますが、通常は時間とともに馴染んでいきます。

これらの症状の多くは、通常1~2週間程度で自然に軽快していきます。

⚫️ 持続期間に限りがある: 効果の持続期間は長いですが、永久ではありません。糸は体内で自然に吸収されるため、効果を維持するためには、将来的にメンテナンス(追加施術など)を検討する必要がある場合があります。

⚫️ コスト: ボブ(VOV)リフトは美容目的の施術であり、公的医療保険が適用されない自由診療となります。費用は全額自己負担です。

⚫️ まれなリスク: 頻度は低いですが、感染、神経への一時的な影響(しびれ感など)、糸の露出といったリスクもゼロではありません。経験豊富な医師による適切な手技と、術後のケア指示を守ることで、これらのリスクは最小限に抑えられます。



院長コラム 〜もうガッカリさせない糸リフト〜


 たるみが気になるけど、切る施術はイヤ!きっとあなたもそうではありませんか?

私が美容医療に入ってもう20年以上になりますが、切らない美容医療の需要は高まるばかり。切らないたるみ治療として糸リフトが果たすべき役割も当然大きい。

現状の糸リフトで乗り越えなければならない大きな課題が持続力。

VOVリフトは、糸の素材に分解に時間のかかる(*1)PCL(ポリカプロラクトン)を使うことで、長い持続力を誇ります。

PCL(ポリカプロラクトン)は、ヒアルロン酸より長期持続のフィラー製剤として使われたり、コラーゲンブースターとして美肌治療に使われたり、美容医療的にはよく知られた素材です。

これまで糸の素材としてはPDO(PDS)に限っていたため、導入を見送ってきましたが、PCL(ポリカプロラクトン)であれば、これまでも取り扱っており、今回導入に踏み切りました。

VOVリフトは、テスリフトと共に人気を二分する糸リフト。人気の理由をぜひ実感して下さい。

*1:生体内で分解吸収されるのに、およそ2年程度かかるとされています。




ボブリフトで使われる糸の特徴

糸の材質〜PCL〜


ボブリフトは、ポリカプロラクトン(PCL)を素材に使用した糸リフトで、顔のたるみを効果的に引き上げる施術です。


安全性
糸の素材であるPCLは、FDAやCEマークの認証を受けており、その安全性が高く評価されています。この素材は、体内に入るとPDOやPLLAよりも時間をかけて加水分解されるため、持続的な効果が期待できます。
PCLは柔軟性と持続性に優れた特性を持ちますが、この素材は、加水分解によって100%体内で分解されるため、身体に蓄積することがなく無害です。このため施術後の安全性が高まり、安心して治療を受けることができます。


コグ(棘)〜痛みの少ないリフトアップ〜


⚪︎リフトは、施術中や施術後の痛み、違和感が少ないことで知られています。これはボブリフトで使用される糸は、トゲの先端が丸みを帯びていることが貢献しています。施術を受けた方の多くは「施術前の麻酔注射の方が痛かった」と感じるほどです。痛みの少なさはボブリフトの大きな魅力の一つです。


⚪︎ボブリフトのダウンタイムは通常は1週間程度。施術後には軽い腫れや内出血が見られることがありますが、これらの症状は徐々に改善されます。ボブリフトは糸の挿入によるダメージが少ないため、従来の糸リフトに比べてダウンタイムが短いのが特徴です。これにより通常の日常生活に早く戻ることが可能です。


⚪︎ボブリフトでは、糸とトゲが一体化した独自の形状を持つことが特徴です。この糸設計により、糸が皮膚にしっかりと引っかかり、安定したリフトアップ効果を発揮します。さらに、PCL素材を使用しているため、強度と柔軟性を兼ね備え、施術後の肌に強い刺激は与えません。このような特徴的な技術により、ボブリフトは他の糸リフトと一線を画しています。




こんな方におすすめ

 

      • 1.切らないたるみ治療を希望する方
        ボブリフトは糸を挿入する治療なので皮膚を切開する必要がありません。
    • 2.自然な仕上がりを希望する方
      ボブリフトで使用されているPCL(ポリカプロラクトン)という素材は、従来の糸のリフトに比べ柔軟性があり、自然な引き上げ効果が期待できます。
    • 3.ダウンタイムが短い治療を希望する方
      ボブリフトは、切らない治療なので腫れや痛みが少なく、針穴も目立ちません。
    • 4.効果の持続期間が長い治療を希望する方
      ボブリフトは、新素材の糸で吸収される期間が長く続きます。具体的には、PCLは従来のリフト糸と比較して吸収される期間が長く、痛みの少なさや牽引力にも優れています。
    • 5.異物感が少ない治療を希望する方
      ボブリフトで使用される糸は、コグの角が丸められていて、材料が柔軟です。


施術を受ける前に、医師に自分の状態や希望する効果、リスクなどを相談し、ボブリフトが適切な施術かどうかを判断してもらうことが重要です。

 

 



施術について

施術について


施術時間  : 60分程度

麻  酔  : なし

術後診察  : なし

 

注意事項


入浴・洗髪  : 当日から可能

洗顔・化粧  : 当日から可能

飲酒・運動  : 翌日から可能

 

治療スケジュール


効果を維持するために、1〜2年ごとに続けることをおすすめします。

 

施術を受けられない方

 

  • 1.妊娠・授乳中の方

施術手順

1 カウンセリング・洗顔

 

 

2 マーキング・麻酔


糸の挿入デザインを決定してマーキングします。針の刺入部を麻酔します。
*麻酔でも鈍針を使い内出血のリスクを低減しています。

3ボブリフト挿入


トゲトゲ状の糸がたるみを捉えてリフトアップ効果をもたらします。

4 施術終了後


当日の運動、飲酒はお控え下さい。

気になる事があれば、お気軽にご相談下さい。



価格表

ボブリフト(VOV lift)価格(税込) 

ミドル(8本)

 頬のたるみに

220,000円

トータル(12本

 頬・フェイスラインのたるみに

308,000円


■麻酔料 3,850円別途


*本施術は、自由診療に基づき全額自己負担になります。




糸リフトについて

糸リフトの歴史


糸リフト(スレッドリフト)の歴史の主なポイントは以下の通りです:


⚫️90年代後半:ロシアの形成外科医Sulamanidzeらが、非吸収性の有棘糸(APTOS)を開発し、初めて顔の引き上げに使用。

⚫️2000年代前半:WuがWOFFLES thread、IsseがEndo Progressive Face Lift Sutureなど、様々なタイプの非吸収性糸が開発される。
⚫️2000年代半ば:ContourThreadsやSilhouette Liftなど、FDA承認を受けた製品が登場。
⚫️2009年頃:非吸収性糸の合併症が問題視され、FDAがContourThreadsの承認を取り消し。
⚫️2010年代:ポリジオキサノン(PDO)などの吸収性糸が開発され普及。安全性が向上。
⚫️2015年頃から:より進化した吸収性糸(PLGA、PCLなど)が登場。効果の持続性や組織刺激性が向上。
⚫️現在:さまざまな形状・素材の糸が開発され、単独または他の施術と組み合わせて幅広く使用されている。

このように、初期の非吸収性糸から、より安全で効果的な吸収性糸へと進化してきた歴史があります。現在も新しい糸の開発や手技の改良が続いています。

はじめての糸リフト「アプトス」はこうして誕生


1980年代後半、ロシアのマルレン・スラマニゼ医師は、侵襲的な外科的フェイスリフトに代わる、最小侵襲の顔のリフトアップ治療の研究を開始しました。


⚪︎初期の実験では、眉毛を持ち上げるためにシルク糸を使用しましたが、効果は限定的でした。

しかし、これが組織全体を把持できる突起やバーブ(逆棘)付きの糸を作るアイデアにつながりました。

⚪︎1998年、最初の一方向性バーブを持つAPTOS(アンチプトーシス)糸が、創傷縫合用に導入されました。

当初のAPTOS糸は小切開が必要でしたが、これは双方向性バーブを持つ無針糸に進化し、ガイド針を使用して切開なしで挿入できるようになりました。

⚪︎2002年、1本の糸が2本の針に取り付けられた新しいデザインが作られ、1回の穿刺で挿入できるようになりました。これがAPTOS Threadとして知られるようになりました。



さらなる改良版には以下のものがあります:

APTOS Needle(2003年) - 両端針に滑らかな糸を取り付けたもの
APTOS Needle 2G(2005年) - 2本の両端針にバーブ付き糸を取り付けたもの
APTOS Springs(2003年) - 筋肉の動きが活発な部位用の弾性糸

これらの技術と糸のデザインは、解剖学的考慮と結果の経験に基づいて、時間とともに改良されていきました。



要約すると、APTOSは1980年代後半の基本的な縫合糸から始まり、2000年代初頭までにより洗練されたバーブ付きおよび弾性糸システムへと進化しました。スラマニゼ医師と同僚による反復的なデザイン改良を通じて発展し、従来の手術に代わる最小侵襲の顔面リフティング方法の開発につながりました。

糸リフトのリフトアップ・メカニズム


糸リフトによるリフトアップの主なメカニズムは以下の通りです:


物理的な引き上げ効果

糸に付いた逆棘や円錐状の構造が皮下組織に引っかかり、挿入時の張力で組織を持ち上げます。
糸の両端を固定することで、たるんだ組織を支える足場となります。

組織反応による効果

異物反応により、糸の周囲に線維芽細胞が集まり、コラーゲンやエラスチンの産生が促進されます。
これにより皮膚の弾力性が向上し、長期的なリフトアップ効果が得られます。

体積効果

挿入された糸自体の体積や、その周囲に形成される線維性被膜が、わずかながら組織にボリュームを与えます。

組織のリモデリング

糸の刺激により、周囲の組織が再構築され、より引き締まった状態に変化します。

血流改善

糸の挿入により局所の血流が改善され、皮膚の質感や色調が向上することがあります。

吸収性糸の場合の追加効果

糸が徐々に分解される過程で、さらなる組織刺激や再生効果が得られます。

これらの効果が複合的に作用し、即時的および長期的なリフトアップ効果をもたらします。ただし、効果の程度や持続期間は、使用する糸の種類や挿入技術、患者の皮膚の状態などによって異なります。

糸リフトはこんな方に


糸リフトは以下のような人に適していると考えられます:


1 軽度から中程度の皮膚のたるみがある人

⚪︎顔の輪郭がぼやけ始めている
⚪︎頬や顎のラインにわずかな下垂がある

2 30代後半から50代の比較的若い年齢層

⚪︎肌の弾力性がまだある程度保たれている

3 手術に抵抗がある人
⚪︎大がかりな手術を避けたい
⚪︎ダウンタイムが短い施術を希望する

4 自然な仕上がりを望む人

⚪︎劇的な変化ではなく、さりげない若返りを希望する

5 フェイスリフト手術の前段階として検討している人

⚪︎より侵襲的な手術の前に効果を試してみたい

6 以前のフェイスリフト効果を維持したい人

⚪︎手術後の経過年数とともに効果が薄れてきた場合

7 局所的な改善を希望する人

⚪︎眉毛、ほうれい線、顎線など特定の部位の引き上げを望む

8 肌質が比較的厚い人
⚪︎糸が目立ちにくく、良好な結果が得られやすい

9 健康状態が良好で、大きな基礎疾患がない人



ただし、以下のような人には適していない可能性があります:

⚫️極度の皮膚のたるみがある
⚫️非常に薄い皮膚の人
⚫️出血傾向がある
⚫️自己免疫疾患がある
⚫️妊娠中や授乳中の女性
⚫️ケロイドになりやすい体質の人

個々の状況や希望する結果によって適応は異なるため、医師との詳細な相談が重要です。

糸リフトのリスク


糸リフトの主な合併症には以下のようなものがあります:


1 一時的な合併症

⚪︎腫れ、痛み、赤み(多くの場合数日で軽快)
⚪︎皮下出血、打撲(1-2週間程度で消失)
⚪︎違和感、つっぱり感

2 可視性の問題

⚪︎糸の透見(特に薄い皮膚の場合)
⚪︎皮膚の凹凸や非対称性
⚪︎ディンプリング(皮膚のくぼみ)

3 触知性の問題

⚪︎糸の触知(皮膚表面から糸が触れる)
⚪︎結び目や糸端の突出感

4 感染関連

⚪︎局所感染
⚪︎肉芽腫形成

5 神経関連

⚪︎一時的な感覚鈍麻や異常感覚
⚪︎まれに顔面神経麻痺(通常一過性)

6 糸の問題

⚪︎糸の移動や露出
⚪︎糸の破断
⚪︎非吸収性糸の場合、長期的な異物反応

7 効果に関する問題

⚪︎不十分なリフトアップ効果
⚪︎非対称的な結果
⚪︎過剰な引き上げによる不自然な表情

8 その他

⚪︎アレルギー反応(まれ)
⚪︎瘢痕形成(特にケロイド体質の場合)
⚪︎色素沈着

これらの合併症の多くは一時的で、適切な処置により改善します。しかし、重大な合併症を防ぐためには、経験豊富な医師による施術や術後のケアが重要です。また、施術を受ける方も術前の十分な理解、術後の指示遵守が必要です。

 

 

よくいただくご質問

Q

ダウンタイム、リスクについて

A


ボブリフトには以下のような合併症が起こる可能性があります。

⚫️腫れ 
⚫️痛み 
⚫️内出血 
⚫️感染 
⚫️血腫 
⚫️ひきつれ
⚫️硬化、しこり
⚫️異物感 
⚫️糸の露出
⚫️糸刺入部位の凹凸 
⚫️麻痺、感覚低下など神経障害

これらの合併症は多くの場合、一時的なものであり、時間の経過とともに改善します。 しかし、症状が長引いたり、悪化したりする場合は、医師にご相談下さい。 また、糸が組織で固定されるまでおよそ1ヶ月間は顔のマッサージはお控え下さい。

ボブリフトは比較的安全な施術とされていますが、合併症のリスクをゼロにすることはできません。施術を受ける前に、医師から合併症のリスクや注意点について説明を受けて下さい。



Q

ボブリフトで使用する糸にはどんな特徴がありますか?

A

ボブリフトの糸は、棘がプレス成型で作られているため、しっかりと確実なリフトアップ力をもたらします。また糸の棘が丸いことが、違和感が少ないことにつながっています。

Q

ヒアルロン酸やボトックス治療と併用できますか?

A

ボトックス治療は部位にかかわらず同時に受けていただけます。ヒアルロン酸注入もボブリフトの施術部位と重ならなければOKです。

Q

使用する糸について

A

長年美容医療では広く使われているPCL(ポリカプロラクトン)製の細い糸です。

厚生労働省未承認の医療材料ですが、国内の代理店を通じて、医師が個人的に正式な手続きを経て輸入しています。国内には同等の承認された糸付き針はありません。諸外国において、医療材料に起因する重篤な副作用の報告はありません。