制作・執筆:坂田修治(医師:美容外科・美容皮膚科 青い鳥 院長)
(最終更新日:2025年8月31日)
サーマクール “最新”より“最適”な選択で、自然な若々しさを実現
年齢とともに気になるたるみを、切らないたるみ治療で改善したいとお考えの方へ。当院では、「最新より最適」をコンセプトとした質の高いサーマクール治療をご提供しています。
サーマクールとは?
◉サーマクールは、高周波(RF)エネルギーを利用して、皮膚の深層にあるコラーゲンを活性化させることで、しわやたるみを改善する治療法です。
◉加齢とともに減少するコラーゲンを再構築し、肌のハリと弾力を取り戻し、自然な若々しさを実現します。
◉メスを使わないため、施術後のダウンタイムがほとんどなく、日常生活に支障をきたすことなく、効果を実感できる人気の美容医療です 。
サーマクールのメリット
◎切らない施術: 手術や注射は一切不要。お肌への負担を最小限に抑えられます 。
◎短いダウンタイム: 施術後すぐにメイクをしてお帰りいただけます。日常生活への影響はほとんどありません 。
◎持続的な効果: 施術後2〜6ヶ月かけて徐々に効果が現れ、一般的に1年程度持続します 。
サーマクールのデメリット、リスク
⚫️施術中の痛みや熱感
⚫️一時的な副反応
施術後に軽度の赤み、腫れ、ほてり感が生じることがありますが、多くの場合、数時間から数日以内に自然に改善します。
⚫️稀な合併症のリスク
非常に稀ですが、熱傷、水疱、色素沈着、神経の違和感、硬結などが報告されています。当院では、サーマクールの特性を熟知した医師が丁寧に施術を行うことで、こうしたリスクを最小限に抑えるよう細心の注意を払っています。
⚫️効果の個人差
当院のサーマクールの特徴~最新より最適~
なぜ当院はサーマクールCPTを選ぶのか
◉当院では、最新機種のFLXではなく、サーマクールCPT(トータルチップ)を採用しています。
◉FLXも素晴らしい機器ですが、CPTは長年の臨床データで効果と安全性が確立されています。
◉当院では、熟練した医師がその効果を最大限に引き出すことで、FLXに遜色のない結果を、より負担の少ない価格で提供できると考えています。
成熟機×医師の職人技による個別最適化
◉CPTは安定した性能により、医師の技術と経験が結果に大きく反映される機器です。
◉当院では、患者様お一人おひとりの骨格、脂肪分布、皮膚の厚みを詳細に分析し、ショット密度、照射ベクトル、重ね方を個別最適化する「職人技」を駆使します。
サーマクール認定医による医師施術
当院では、経験豊富なサーマクール認定医である院長が全ての施術を担当します。看護師により施術を行うことはありません。
医師施術による3つの安心
1. 的確な出力調整と照射デザイン
肌の深層構造を正確に把握し、状態に合わせて細かく出力を調整。顔全体のバランスを考慮した最適な照射デザインを施します。
2. 痛みを最小限に抑える配慮
効果を追求しながらも痛みを最小限に抑えて、快適に施術を受けていただけるよう心がけています。
3. 万全のアフターフォロー体制
施術中の迅速な対応はもちろん、施術後の経過観察やアフターケアまで、医師が責任を持って担当いたします。
トータルチップによる効率的なアプローチ
トータルチップ(3.0cm²/900ショット)は、広範囲にわたって皮膚深層まで均一に熱エネルギーを届けることに優れています。トータルチップ(3.0cm²)を使用して、顔全体から顎下まで効率的に治療を行います。900ショットによる充実した治療密度で、満足度の高い結果を目指します。
まとめ:安心・安全を第一に、理想の若々しさをサポート
▶︎港区でサーマクールによる切らないたるみ治療をご検討なら、ぜひ“美容外科・美容皮膚科 青い鳥”にご相談ください。
▶︎美容外科・美容皮膚科 青い鳥では、「最新より最適」をコンセプトに、サーマクール認定医による確かな技術と、効果と安全性が確立されたサーマクールCPT(トータルチップ)で、お客様一人ひとりに最適な治療をご提供しています。
▶︎たるみやしわのお悩み、顔の印象を若々しく保ちたいというご希望をお持ちの方に、安心・安全を第一とした質の高い治療をご提供いたします。
▶︎皆様に「満足の笑顔」をお届けするために、スタッフ一同、心を込めてサポートいたします。
**お知らせ**
当院は2003年に自由が丘から港区浜松町(最寄駅:JR/東京モノレール 浜松町駅、都営浅草線/大江戸線 大門駅、都営三田線 芝公園駅)に移転して診療しています。
オリジナル美容モデル
40代女性
フェイスラインのもたつきがターゲット。
(2ヶ月後)
頬からフェイスラインにかけてスッキリして、サーマクールらしい効果です。
施術前
60代女性
トータルチップ900ショット+ハイフ4.5mmを同日に行いました。
2ヶ月後
ロワーフェイスの輪郭を見ると少し細く、軽くなっているのがわかります。
医療広告ガイドライン・限定解除要件
◉通常必要とされる治療内容:サーマクールCPTのハンドピースにトータルチップを装着して1回の施術で900回(900ショット)高周波を照射します。
・カウンセリングから治療終了までの時間:2時間
◉標準的な費用:276,100円
(サーマクールCPT900ショットの料金+初診料)
◉標準的な治療期間及び回数:通院は1回で、経過に問題が生じなければ、その後に通院治療の必要はありません。
◉デメリット・リスク・副作用:多くのメリットがある一方で、サーマクール治療を受けるにあたっては、以下の点も理解しておく必要があります。
● 効果実感までの時間: コラーゲンの再構築には時間が必要なため、施術直後から劇的な変化が見られるわけではありません。多くの場合、効果は数週間から数ヶ月かけて徐々に現れます。
●施術中の感覚: サーマクールCPTは、バイブレーション機能により痛みを緩和する工夫がされていますが、施術中は照射部位に熱感や、部位によっては軽い痛みを感じることがあります。当院では、お客様の状態を確認しながら、丁寧に出力を調整します。
●コスト: サーマクールは美容目的の自由診療となるため、健康保険は適用されず、費用は全額自己負担となります。
●副作用・リスク: 施術後に一時的な赤み、腫れ、むくみ、軽い痛みなどが生じる可能性がありますが、通常は数時間から数日で治まります。非常にまれですが、不適切な出力設定や手技により、熱傷(やけど)や皮膚表面の凹凸、神経への影響などが起こる可能性もゼロではありません。経験豊富な医師による適切な施術が、これらのリスクを最小限に抑えます。
●医師の技術力への依存: サーマクールの効果を最大限に引き出し、リスクを最小化するためには、施術を担当する医師の深い解剖学的知識、肌状態の正確な診断、そして機器の特性を熟知した上での適切な照射技術が不可欠です。エネルギーの加え方、照射密度、ベクトル(方向)など、細かな調整が結果を大きく左右します。信頼できる医療機関を選ぶことが重要です。
院長コラム 〜"最新"より"最適"を選ぶ理由〜
当院がサーマクールFLXへの機種変更を行わない理由は、最新機種であるFLXの進化点が主に施術時間の短縮というクリニック側のメリットに偏っており、お客様にとっての価値が十分ではないと判断したためです。
効果の面で大きな違いがないにもかかわらず、最新機種という理由だけで導入すれば、施術料金のみが大幅に「進化」してしまうことになります。
サーマクールの機種変更で最も悩ましかったのは、初代から2代目(NXT)への移行時でした。効果や痛みに変化はなく、ただ機器の外観だけが圧倒的にスタイリッシュになったのです。
一方、2代目(NXT)から3代目(CPT)への移行は明確でした。サーマクールの最大の課題であった施術時の痛みが大幅に軽減されたため、これは避けて通れないモデルチェンジでした。
そして3代目(CPT)から4代目(FLX)への進化ですが、今回の主な改良点は先述の通り「施術時間の短縮」です。新しいチューニングシステムによる効果の向上が謳われることもありますが、韓国での医師への調査によればサーマクールFLXがCPTより効果が優れていると回答したのは、57.4%にとどまりました(文献1)。
こうして振り返ると、メーカーはモデルチェンジごとに効果の向上を謳っていますが、実際のところ、効果は初代から大きくは変わっていないのが現状です。
その証拠に、「背中に冷や汗をかきながら受けた初代のサーマクールが最も効果的だった」というお客様の声も耳にします。
私自身、初代から3代目まで実際に使用して施術を行なってきました。3代目(CPT)も、当初のCPTチップまでは美容モデルとして紹介できる画像が撮れることはなかなかありませんでしたが、トータルチップ900ショットの導入により、そんな状況は大きく変わりました。
このような経験から、サーマクールの"最適"な施術は、3代目(CPT)のトータルチップ900ショットであると確信しています。
車と同じように医療機器も定期的にモデルチェンジして機器を売りたいというメーカーや「最新」であることをアピールして施術の売上につなげたいというクリニックの気持ちも痛いほどわかりますが、お客様が何を求めているかをよく考えて、その施術の「最適」にこだわっていきたいと思います。
【参考文献】
1) A survey on monopolar radiofrequency treatment: The latest update
Dong Hye Suh, et al.
Dermatol Ther
2020 Nov;33(6):e14284
サーマクール「トータルチップ」は、従来のCPTチップと比較して、以下の特徴があります。
⚪️ 加熱領域範囲が2倍に拡大
⚪️ 熱の進達度が深くなる
深く大きな加熱領域:バルクヒーティング
トータルチップは、従来のCPTチップよりも深達度が深くなり、真皮から皮下組織にわたり大容量のバルクヒーティングを形成します。加熱された組織の熱滞留時間が延長されるため、より高いタイトニング効果を発揮します。また、深層までRFエネルギーが到達することで、三次元的な引き締め効果、見た目のボリュームダウン効果が望めます。
*チップとは、施術のさいお肌に接触する先端部分のこと。お客様ごとにチップを取り付けて治療します。
こんな方におすすめ
- 1.顔のたるみ、ゆるみが気になる
- 2.いつまでも若々しくいたい
- 3.ダウンタイムのないたるみ治療を探している
サーマクールは、たるみ治療、美肌効果、ボディラインの引き締めなど、様々な効果が期待できる治療法です。 以下に、サーマクールが適していると考えられる人の特徴をまとめました。
顔のたるみが気になる人:
• 顔全体のたるみ、フェイスラインのもたつき、二重あごなど、顔のたるみが気になる人は、サーマクールによってリフトアップ効果や小顔効果が期待できます。
• 特に、脂肪が多めで顔全体を引き締めたい人や、フェイスラインのもたつき・たるみが気になる人におすすめです。
肌の質感を改善したい人:
• 毛穴の開き、小ジワ、ニキビ、ニキビ跡、肌のハリ不足など、肌の質感を改善したい人にも、サーマクールは有効です。• サーマクールは、コラーゲンの再構築を促進することで、肌にハリや弾力を与え、キメを整え、毛穴を引き締める効果があります。
切らない治療を希望する人:
• サーマクールは、メスを使わない治療法なので、手術や注射に抵抗がある人でも安心して受けることができます。
• ダウンタイムがほとんどなく、施術直後からメイクや洗顔が可能です。
その他
• サーマクールは、若い方でも施術を受けることができます。早いうちに受けておけば、老化の進行を抑制する効果が期待できます。
注意事項
• サーマクールは、効果が高く、安全性の高い治療法ですが、施術を受ける際には、サーマクール認定医のいるクリニックをお選び下さい。
• 妊娠中、授乳中、ペースメーカーを使用している方、治療部位に金属プレートやシリコンを埋めている方、金の糸を入れている人、施術部位に感染症や傷、皮膚疾患がある方、ケロイド体質の方、重度の心臓疾患や糖尿病のある方などは、施術を受けられない場合があります。
上記は、あくまで一般的な情報であり、効果や副作用には個人差があります。施術を受ける前に、医師に相談し、ご自身の状態に合った治療法を選択しましょう。
施術について
施術について
施術時間 : 60〜90分
麻 酔 : なし
術後診察 : なし
注意事項
入浴・洗髪 : 当日から可能
洗顔・化粧 : 当日から可能
飲酒・運動 : 当日から可能
治療スケジュール
1年に1度
施術を受けられない方
- 1.ペースメーカーや埋め込み式除細動器を入れている方
- 2.治療部位に金属プレートなどが入っている方
- 3.治療部位に傷跡や化膿、感染性の皮膚疾患がある方
- 4.妊娠中の方
- 5.金の糸が入っている方
※歯のインプラント・ブリッジは問題ありません。
※その他、ご不明なことがあればお気軽にお問合せ下さい。
施術の流れ
1 カウンセリング・洗顔
2 マーキング
重点的に照射する部位などマーキングします。
2 施術
パワーを調整しながら照射します。
施術者によっていわゆる「受けた感じ」が違うとよく言われます。なぜ変わるのか?自分自身を振り返っても少しずつ照射方法は変わっています。
多分、それは目の前のお客様の顔に合わせてこうしたら、ああしたらと考えながらワンショットずつ照射する中で、変わっていったのだと思います。
施術者は、どうしたらもっと効果を出せるか考えながら、悩みながら照射しているのです。
4 施術終了後
メイクをしてお帰りいただけます。施術後日常生活の制限はありません。
価格表
価格(税込) | |
---|---|
トータルチップ900ショット | 272,800円 |
トータルチップ400ショット | 162,800円 |
サーマクールアイ 225ショット | 93,500円 |
サーマクールアイ セット価格 | 84,150円 |
*サーマクールアイ セット価格は、顔のサーマクールと同日施術の場合に適用されます。
*本施術は、自由診療に基づき全額自己負担になります。
よくいただくご質問
Part I: サーマクールCPT入門:肌の引き締めの科学
サーマクールCPTとは、どのような治療ですか?
◉サーマクールCPTは、外科的な手術を伴わない「非侵襲的」な肌の引き締め(タイトニング)治療です。この治療の核となるのは、特許を取得したモノポーラー(単極性)RF(高周波)技術です。この技術を用いて、強力な高周波エネルギーを皮膚の深層部である真皮層および皮下組織にまで届け、熱を発生させます。
◉この熱エネルギーが既存のコラーゲン線維を収縮させると同時に、線維芽細胞を刺激して新しいコラーゲンの生成を長期的に促進します。結果として、肌の弾力性が向上し、たるみやしわが改善され、より引き締まった若々しい印象の肌へと導きます。
◉サーマクールCPTは、サーマクールシリーズの第3世代にあたる機器であり、その安全性と有効性は米国FDA(食品医薬品局)のクリアランス、韓国MFDS(食品医薬安全処)の承認を取得しており、厳格な規制当局によって認められています。世界中で広く導入されており、実績のある信頼性の高い治療法として確立されています。
「CPT」とは何を意味しますか?
◉「CPT」は「Comfort Pulse Technology(コンフォート・パルス・テクノロジー)」の略称です。この名称は、サーマクールCPTが持つ二つの重要な進化を象徴しています。それは「快適性の向上」と「治療効果の増大」です。
◉過去のサーマクールモデルは、その高い効果と引き換えに、治療中の痛みが強いという課題がありました。CPTは、この課題を克服するために開発された技術です。高周波エネルギーを断続的なパルス状で照射し、同時にハンドピースを振動させることで、脳が痛みを感じにくくなり、不快感は大幅に軽減されています。
◉この技術により快適性が向上し、さらに、エネルギーの伝達効率も改善され、従来のモデルと比較して治療効果が約20%向上しています。
サーマクールCPTは、肌にどのような効果をもたらしますか?
サーマクールCPTがもたらす効果は多岐にわたりますが、中心となるのは肌の「タイトニング(引き締め)」と「リフティング(持ち上げ)」です。高周波エネルギーによってコラーゲンの再構築が促されることで、以下のような総合的な肌質の改善が期待できます。
◎たるみの改善とリフティング効果: 真皮層のコラーゲンが収縮・増生することで、肌全体が内側から引き締まり、フェイスラインや頬のたるみが改善されます。これにより、よりシャープで若々しい輪郭を取り戻すことができます。
◎しわ・小じわの軽減: 肌の密度と弾力性が高まることで、目元や口元などの細かいしわ(小じわ)が目立ちにくくなります。
◎毛穴の引き締めと肌質の向上: コラーゲンが再構築される過程で、肌のキメが整い、開いた毛穴が引き締まります。これにより、滑らかで健康的な肌質へと変化します。
◎全体的な肌のハリと弾力の回復: 肌の土台である真皮層が強化されることで、失われたハリと弾力が回復し、触れたときにしっかりとした感触のある肌になります。
これらの効果は、単に表面的な変化だけでなく、皮膚の構造そのものに働きかけることで得られる、根本的なアンチエイジング効果と言えます。
治療の仕組みを教えてください
サーマクールCPTの治療効果は、高周波エネルギーが皮膚のコラーゲンに与える二段階の作用に基づいています。
第一段階:即時的なコラーゲン収縮
治療中、高周波エネルギーが真皮層に到達すると、その熱(約60℃程度)によって既存のコラーゲン線維が即座に収縮します。コラーゲンはタンパク質の一種であり、熱を加えると変性して縮む性質があります。この即時的な収縮により、治療直後から肌が引き締まる感覚や、わずかですがリフトアップ効果を実感する方もいます。
第二段階:長期的なコラーゲン再構築(リモデリング)
より重要で持続的な効果は、この後のプロセスで現れます。真皮層が熱による軽微なダメージを受けると、体はそれを修復しようとする自然な「創傷治癒反応」を開始します 1。この過程で、コラーゲンの生成を担う「線維芽細胞」が活性化され、数ヶ月にわたって新しい高品質なコラーゲンを活発に産生し始めます。
この「コラーゲンリモデリング」と呼ばれるプロセスにより、皮膚内のコラーゲン密度が徐々に高まり、肌の構造が内側から再構築されます。
古く劣化したコラーゲンが新しく丈夫なコラーゲンに置き換わることで、肌は長期的にハリと弾力を取り戻し、しわやたるみが根本から改善されるのです。このプロセスが、サーマクールCPTの効果が時間をかけて現れ、長く持続する理由です。
サーマクールの治療経過について
サーマクールは皮膚から皮下組織に強い刺激(ダメージ)を加え、身体に備わる再生力を利用して線維組織(コラーゲンなど)を再構築する治療です。施術を受けた部位で起こる変化は一般的な創傷治癒反応に当てはめることができます。
それは3期に分けられ
炎症期
増殖期
再構築期
と呼ばれます。
炎症期は施術後数日間続きます。サーマクールの後に見られる軽い発赤や腫れ(むくみ)はまさに炎症期の症状です。
増殖期には線維芽細胞が盛んに増殖し創傷治癒に向けて準備が進みます。施術後2~3週間が相当します。
サーマクールがコラーゲンを増生するといってもコラーゲンはすぐには作れません。サーマクールは即効性に乏しいと言われることがありますが、コラーゲンを増やすためには増殖期に線維芽細胞を増やしてからなので本格的な効果の発現までに時間がかかるのはやむを得ません。
再構築期は施術後数ヶ月からおよそ1(~2)年続きます。盛んに線維組織が作られ組織の再構築が進みます。
サーマクールCPTは、どのような方におすすめですか?
サーマクールCPTは、以下のようなお悩みを持つ方に特におすすめの治療です。
肌の弾力低下やたるみが気になり始めた方: フェイスラインがぼやけてきた、頬が下がってきたなど、加齢による肌のゆるみを感じる方に最適です 。
外科手術や注射には抵抗がありダウンタイムのない切らないたるみ治療を探している方: メスを使わず、ダウンタイムもほとんどないため、自然な変化を望み、日常生活への影響を最小限に抑えたい方に適しています。
顔の脂肪が少なく、ボリュームを減らさずに引き締めたい方: HIFU治療は脂肪層にも作用するため、顔の脂肪が少ない方には適さない場合があります。サーマクールCPTは主に真皮層に作用するため、ボリュームを維持しながら肌を引き締めたい、皮膚が薄めの方に特に有効です。
将来のたるみを予防して若々しくいたい方: 30代後半から40代など、本格的な老化サインが現れる前に治療を開始することで、コラーゲンの減少を緩やかにし、長期的に若々しい肌を維持する「予防的アンチエイジング」としても非常に効果的です。
個々の肌の状態や骨格によって最適な治療は異なりますが、サーマクールCPTは幅広い年齢層とニーズに対応できる、汎用性の高い治療法と言えます。
サーマクールのチップとは?
チップは皮膚に触れる先端部分で1回の施術に1個ずつお客様毎に交換します。その役割は
1.冷却
2.高周波照射
3.皮膚温センサー
4.接触圧センサー
5.照射数カウント
6.タイムリミット(制限時間)
と施術全体に関わっています。
チップにはICが搭載され900ショットのチップでは、照射は正確に900ショットで1ショットたりとも余分な照射はできません。
施術の途中でチップを外した場合には、再度装着すればそれまでのカウントが記憶されて残っています。
また、皮膚に密着してなかったり皮膚温が高くなりすぎたりすると、チップがそれを感知して即座に高周波を中断させます。
チップが正確で安全な施術を支えています。
Part II: サーマクールCPTの実際:治療体験のすべて
施術中の熱さについて?
サーマクールでは「ズシンッ!」と熱が入る独特の感覚があります。
設定を少しずつ強めていくと
何も感じない
温かい
熱く感じる
刺激的に熱い
痛いほど熱い
痛い!
と変わっていきます。
「熱く感じる」から「刺激的に熱い」くらいが適切なレベルです。それ以上痛みを我慢する必要はありません。
治療中に痛みはありますか?
◉サーマクールCPTは、その名の通り「Comfort Pulse Technology」によって、痛みが大幅に軽減されています 3。治療中は、肌の奥にじんわりとした熱感を感じますが、ハンドピースの振動機能が痛覚を紛らわすため、多くの方が耐えられる範囲の感覚です。
◉メーカーも安全性の観点から睡眠麻酔を推奨しておらず、お客様自身が熱感のフィードバックを医師に伝えられる状態での治療が最も安全かつ効果的とされています。
麻酔は必要ですか?
◉現在、サーマクールの施術に表面麻酔は不要、正確に言えば無効なため不要と考えています。
◉第2世代(NXT)まで施術時の痛みは大きな課題で、表面麻酔を試したこともありましたが、ハッキリした効果は認められませんでした。
◉これはサーマクールではチップにより皮膚表面を冷却しながら高周波を照射するため、強い加熱作用が皮膚表面ではなく、皮膚深層から皮下組織において生じているからです。
◉バイブレーションが装備された第3世代(CPT)以降、それにより痛み刺激は大幅に軽減されており、表面麻酔はますます不要になりました。
笑気麻酔はできますか?
◉笑気麻酔は 鎮痛効果がないため、意識が遠のいても、痛み刺激が加わると反射的な体動が生じることがあります。
◉サーマクールの施術中にこうした反射的な体動が起こると、熱傷のリスクが生じ、極めて危険です。
◉万が一、笑気麻酔など鎮静薬を使わないと施術が行えないなら、そのときはサーマクール以外の施術を考えるべきです。
サーマクールCPTではどのようにして痛みを軽減しているのですか?
◉以前のサーマクールは、痛い施術として有名でした。しかし、それも遠い昔の話。第3世代のサーマクールCPT以降では、高周波と同時に振動刺激を加えることで、痛みが抑えられています。
◉これはゲートコントロール理論と言って、痛み刺激と振動刺激が同時に神経を伝わって脳に達すると、より太い神経を通って伝えられる振動刺激が優先的に感じられるからなのです。
どの部位を治療できますか?
サーマクールCPTの大きな特長の一つは、その汎用性の高さです。顔だけでなく、体のほぼすべての部位の皮膚の引き締めに使用できます。
⚪️顔全体: 額、頬、フェイスライン、あご下など、顔全体の総合的な引き締めに効果的です。
⚪️首・デコルテ: 年齢が現れやすい顎下のしわやたるみ、デコルテのハリ改善にも適しています。
⚪️目元・口元: 皮膚が薄くデリケートな目元や口元の小じわ、ほうれい線など、細かい部分の治療も可能です。
⚪️ボディ: 腹部、二の腕、太もも、お尻など、体の皮膚のたるみやハリの低下が気になる部位にも適用できます。
目元の治療は可能ですか?
はい、可能です。
⚪️目元は皮膚が非常に薄くデリケートなため、特別な配慮が必要な部位ですが、サーマクールCPTには「サーマクールアイ」と呼ばれる目元専用の治療法があります。
⚪️この治療では、「アイチップ(Eye TIP 0.25)」という非常に小さく精密に設計された専用チップを使用します。これにより、上まぶたのたるみ、下まぶたのゆるみなど、これまで治療が難しかった部位にも安全かつ効果的にアプローチできます。
⚪️アイサーマクールは、まぶたの皮膚を引き締めることで目が開きやすく感じられたり、二重のラインがはっきりしたりといった効果が期待できます。メスを使わずに目元の印象を若々しくしたい方にとって、非常に有効な選択肢です。
治療は何回受ける必要がありますか?
⚪️サーマクールCPTは、複数回の治療を前提とした他の多くの美容治療とは異なり、1回のセッションで長期間持続する効果をもたらすように設計されています。
⚪️この「1回で完結する」という手軽さは、時間的にも経済的にもお客様の負担を軽減する大きなメリットです。
治療の推奨される間隔はどのくらいですか?
効果を維持し、継続的なアンチエイジング(自然な老化の遅延)を目的とする場合は、トータルチップ900ショットであれば1年毎、400ショットであれば半年毎にメンテナンス治療を受けることを推奨しています。
Part III: 治療後について:効果、回復、アフターケア
治療効果はいつから現れますか?
⚪️サーマクールCPTの効果の現れ方には、二つの段階があります。
⚪️まず、治療直後に、肌の引き締まりやリフトアップ感を実感される方もいます。これは、高周波の熱によって既存のコラーゲン線維が即時的に収縮するために起こる現象です。
⚪️しかし、これはあくまで初期的な効果であり、サーマクールCPTの真の効果は、その後に続く「コラーゲンリモデリング」によって徐々に現れます。ただし新しいコラーゲンが生成され、肌の内部構造が再構築されるには時間が必要です。そのため、多くの場合、治療後1ヶ月頃から肌のハリやキメの改善を感じ始め、1〜2ヶ月後に最も顕著な効果が現れます。
⚪️この効果の現れ方を正しく理解することが非常に重要です。治療は、肌の「コラーゲン生成工場」を再稼働させるスイッチを入れるようなものです。治療直後は工場が動き始めたばかりで、製品(新しいコラーゲン)が完成し、店頭(肌表面)に並ぶまでには数ヶ月の時間を要します。この「待つ期間」は、効果が出ていないのではなく、肌の内部で積極的かつ肯定的な生物学的変化が起きている時間なのです。
効果はどのくらい持続しますか?
⚪️治療によって得られた見た目の引き締め効果やしわの改善効果は、平均して約1年間持続します。複数の研究や臨床報告では、10ヶ月以上の効果維持が示されています。
⚪️サーマクールCPTは単なる一時的な美容治療ではなく、肌の老化プロセスそのものに介入し、長期的な若さの維持に貢献できる治療と言えます。
ダウンタイムはありますか?治療後すぐに日常生活に戻れますか?
⚪️はい、サーマクールCPTにはダウンタイムがほとんどありません。これは、この治療が持つ最大の利点の一つです。
⚪️治療は皮膚の深層部に働きかけるもので、肌表面を傷つけることはありません。そのため、治療直後から洗顔やメイクが可能で、すぐに普段の日常生活に戻ることができます。仕事やプライベートの予定を中断することなく、気軽に治療を受けられます。
治療後の注意点はありますか?
⚪️ダウンタイムはほとんどありませんが、治療効果を最大限に高め、肌を健やかに保つために、いくつかのアフターケアが推奨されます。
⚪️肌への刺激を避ける: 治療後1週間程度は、ピーリング効果のある化粧品やスクラブ剤の使用は控えてください。また、治療部位を強くマッサージするなどの不必要な刺激も避けて下さい。
⚪️保湿と紫外線対策: 治療後の肌は、内部でコラーゲン生成が活発に行われています。このプロセスをサポートするために、保湿クリームや再生クリームで十分に保湿をしてください。また、外出時には必ず日焼け止め(SPF30以上推奨)を使用し、紫外線から肌を守ることが非常に重要です。
⚪️これらの注意点を守ることは、ご自身の肌への投資を守り、最良の結果を得るための大切なステップです。
治療直後の肌はどのような状態になりますか?
⚪️治療直後は、照射部位に一時的な赤みや熱感が生じることが一般的ですが、これは通常1〜2時間以内に自然に治まります 。
⚪️また、人によっては軽い腫れや、フェイスラインに沿ってジンジンするような感覚、わずかな違和感が数日から2週間程度続くことがあります。
⚪️これらはすべて正常な反応であり、高周波エネルギーが深層部にしっかり届いた証拠でもありますので、心配する必要はありません。
夏場に治療を受けても大丈夫ですか?
⚪️はい、問題ありません。
⚪️サーマクールCPTは季節を問わず、一年中いつでも安心して受けることができる治療です。
⚪️一部の光(IPL)やレーザー治療は、皮膚のメラニン色素に反応するため、日焼けした肌には照射できない、あるいは色素沈着のリスクが高まることがあります。
⚪️しかし、サーマクールCPTが使用する高周波(RF)エネルギーは、メラニンの量に影響を受けません。そのため、肌の色や季節に関係なく、安全に治療を行うことが可能です。
⚪️ただし、季節を問わず、治療後の紫外線対策は肌の健康を守る上で不可欠です。
Part Ⅳ: 賢明な選択のために:安全性と他治療との比較
サーマクールCPTの安全性は証明されていますか?
⚪️はい、サーマクールCPTは非常に安全性の高い治療法として確立されています。
⚪️その安全性は、世界でも厳しい基準を持つ米国FDA(食品医薬品局)のクリアランスを取得しています。また、韓国のMFDS(食品医薬安全処)など、各国の規制当局からも承認を得ています。
⚪️これまでに世界10カ国以上で200万件以上の治療実績があり、長年にわたる臨床データによってその有効性と安全性が裏付けられています。これらの公的な承認と豊富な実績は、患者様が安心して治療を受けられる強力な根拠となります。
副作用のリスクはありますか?
熟練した医師が、正規の機器とチップを使用して適切に施術を行う限り、重篤な副作用のリスクは極めて低いとされています 。
ただし、どのような医療行為にもリスクが皆無ということはありません。可能性のある副作用としては、以下のようなものが報告されています。
⚫️軽微で一時的な反応: 治療直後の赤み、腫れ、熱感は一般的な反応であり、数時間で治まります。
⚫️稀に起こりうる反応: 非常に稀ですが、水疱、擦過傷、あざ、一時的な色素沈着などが起こる可能性があります。これらのほとんどは数日以内に自然に解消します。
⚫️最も注意すべきリスク: 最も注意すべき副作用は熱傷(やけど)ですが、これはエネルギー設定の誤りや不適切な手技によって引き起こされることがほとんどです。そのため、機器の特性を熟知し、豊富な経験を持つ医師による施術を受けることが、安全性を確保する上で最も重要です。
クリニックとしてこれらのリスクを正直に説明し、それを回避するための対策(医師の技術、正規品の使用など)を明確にすることが、お客様との信頼関係を築く上で不可欠と考えています。
サーマクールCPTとハイフの違いは何ですか?
サーマクールとハイフは、どちらも「切らないたるみ治療」の代表格ですが、その原理と得意分野が異なります。
サーマクールCPT:
エネルギー: 高周波(RF)
作用深度: 皮膚の真皮層から皮下組織の浅層(深さ1〜3mm)がメインターゲットです。
主な効果: 皮膚全体の**「引き締め(タイトニング)」。肌の密度を高め、ハリを出し、小じわや毛穴を改善します。
例えるなら: しわくちゃのシャツに「アイロン」をかけて、ピシッと伸ばすイメージです。
ハイフ:
エネルギー: 高強度焦点式超音波(HIFU)
作用深度: 真皮層よりさらに深い皮下組織のSMAS層(筋膜層)(深さ2〜4.5mm)にかけて、ピンポイントに熱を加えます。これは外科的なフェイスリフト手術で引き上げるのと同じ層です。
主な効果: たるんだ組織を熱収縮の作用によりリフティングして、もたつきを改善します。
例えるなら: たるんだ布を縫い縮めて、ピンとハリのある状態にするイメージです。
結論として、
サーマクールもハイフも切らないたるみ治療の代表格です。理論的にはサーマクールはより肌の表面に作用してタイトニング作用、ハイフは深いところに作用してリフティング作用が作用機序ということになりますが、臨床的にはそのような差をハッキリ認識できることはありません。
一応の使い分けとしては、顔のボリュームの多い人はハイフ、少ない人はサーマクールが適していると言えるかもしれません。
ただし、お顔が痩せた人にも安全に効果的にハイフを行うこともできるので、この2つの機種の使い分けはどこまでも決着はつかないかもしれません。
サーマクールCPTと最新のサーマクールFLXの違いは何ですか?
サーマクールCPTは第3世代、FLXは第4世代のモデルであり、FLXはCPTをベースにいくつかの改良が加えられています。
◉治療スピード: FLXのチップはCPTよりも面積が大きく(CPT: 3.0cm2、FLX: 4.0cm2)、一度に広範囲を治療できるため、治療時間が約25%短縮されます。
◉快適性: FLXは振動機能や冷却システムが強化されており、CPTよりもさらに痛みが軽減されています。
◉正確性: FLXには「アキュレップ(AccuREP)」というアルゴリズムが搭載されており、毎ショットごとに肌の抵抗値を測定し、エネルギー照射を自動で最適化します。これにより、より均一で安定した効果が期待できるとされています。
◉CPTの利点: 一方で、CPTのチップはFLXより小さいため、顔の凹凸が細かい部分や骨格が際立っている部位に対して、より繊細で精密な照射が可能という利点もあります。
FLXは新しい技術による快適性や速さが魅力ですが、FLXを導入すれば施術価格は引き上げることになります。お客様が第一に求めているのは効果です。当院では、熟練した医師がその効果を最大限に引き出すことで、CPTを使ってFLXに遜色のない結果を、より負担の少ない価格で提供できると考えています。
Part Ⅴ: 治療を受ける上での実践的な考慮事項
治療前に何か準備することはありますか?
⚪️サーマクールCPTは非侵襲的な治療であるため、特別な事前準備は基本的に必要ありません。
⚪️ただし、治療当日は万全の体調で臨むことが望ましいのですが、もし体調に不安な点があれば施術の前に医師にお伝え下さい。
⚪️また、治療後すぐにメイクをしてお帰りになりたい場合は、ご自身のメイク道具をご持参いただくとスムーズです。
⚪️カウンセリング時に、現在服用中の薬や持病などがあれば、必ず医師にお伝えください。
ショット数(400, 900など)は何を意味し、どのように決めるのですか?
⚪️「ショット数」とは、高周波エネルギーを照射する回数のことを指します。ショット数が多ければ多いほど、より多くのエネルギーが皮膚に届けられ、より広範囲を、またはより密度濃く治療することができます。
⚪️当院では顔全体から顎下にかけての治療では、900ショットを推奨しています。
⚪️最適なショット数は、治療する範囲、たるみの状態、そして目指すゴールによって異なります。
なぜ医師の技術と経験が重要なのですか?
サーマクールは単純に機器を肌に当ててスイッチを押すだけの治療ではありません。効果と安全性は、施術を行う医師の技術・知識・経験に大きく左右される高度な専門治療です。同じ機器を使用しても、医師の技量によって結果は大きく変わります。
個別診断による最適な治療計画の立案
経験豊富な医師は、お客様一人ひとりの肌の状態を詳細に分析し、パーソナライズされた治療計画を立案します。この分析では、皮膚の厚さ、たるみの度合い、脂肪のつき方、骨格の特徴といった複数の要素を総合的に評価します。これらの個人差を正確に把握することで、最適な治療アプローチを決定し、効果的な結果を導くことができます。
精密な照射設定と照射ベクトルの判断
顔の各部位に応じて、エネルギーレベル設定、ショット数の配分、そして最も重要な照射ベクトル(どの方向に照射を重ねるか)を的確に判断することが必要です。特に照射ベクトルは治療効果を左右する最も重要な要素で、お客様のお顔立ちの特徴、ボリュームの状態、支持靭帯との位置関係を総合的に判断し、どの方向に引き上げるのが最も効果的かを部位ごに決定します。この高度な判断により、自然で美しい仕上がりを実現できます。
施術中のリアルタイム調整
熟練した医師は、施術中もお客様の肌の反応や感受性を見ながら、エネルギーレベルや照射方法をリアルタイムでコントロールします。この動的な調整により、効果の最大化とリスクの最小化を両立させることができます。
熟練した認定医の技術力が不可欠
優れた結果を出すためには、機器の性能を最大限に引き出すことができる、熟練した認定医の「目」と「手」が不可欠です。医師は豊富な経験に基づいて、微細な肌の変化を感じ取り、繊細な調整を行うことで、安全性を確保しながら最大の効果を引き出します。
このように、サーマクール治療において医師の専門的な技術と豊富な経験は、患者様一人ひとりに合わせた最適なアプローチを提供し、安全かつ満足度の高い結果を得るために極めて重要な要素となります。これこそが、サーマクール治療の最大の特徴といえるでしょう。
治療が受けられない場合はありますか?
はい、安全上の理由から、以下のような方はサーマクールCPTの治療を受けられない場合があります。
⚫️妊娠中、または妊娠の可能性がある方
⚫️ペースメーカーや植込み型除細動器など、体内に電子機器を装着している方
⚫️治療部位に金属製のインプラント(金の糸など)が入っている方
⚫️治療部位に活動性の皮膚感染症や重度の皮膚疾患がある方
⚫️ケロイド体質の方
その他、自己免疫疾患や重度の糖尿病など、健康状態によっては治療が適さない場合もあります。安全に治療を行うため、カウンセリング時に既往歴や現在の健康状態を正確に申告することが必要です。
他の美容治療(ヒアルロン酸、ボトックスなど)と併用できますか?
⚪️はい、サーマクールCPTは他の多くの美容治療と効果的に組み合わせることが可能です。複数の治療を組み合わせることで、より高い相乗効果を目指すことができます。
⚪️例えば、サーマクールで肌全体の引き締めを行った後、ボトックスで表情ジワを抑えたり、ヒアルロン酸で失われたボリュームを補ったりすることで、より総合的な若返りを図ることができます。
⚪️ただし、治療の種類によって適切な施術間隔が異なります。安全かつ効果的に治療を進めるため、すべての治療計画について医師と十分に相談することが重要です。
サーマクールCPTの機器の開示情報
本機器は日本国内未承認医療機器であり、使用にあたっては医師の十分な説明と患者様の同意が必要です。治療を受ける際は、リスクと利益を十分に理解した上で判断してください。
1. 製造元企業情報
製造元企業名: Solta Medical, Inc.(Bausch Health Companies傘下)
所在国: アメリカ合衆国
本社所在地: 11720 North Creek Parkway North, Suite 100, Bothell, WA 98011, USA
設立: 1996年(Thermage社として設立、その後Solta Medicalへ統合)
品質認証: ISO 13485:2016取得済み
2. 日本への輸入
国内の代理店または医師個人輸入により適法に輸入
薬機法に基づく医師個人輸入規定に準拠
地方厚生局への必要書類提出により適正手続きを経て輸入
3. 諸外国での承認状況
◉米国FDA 510(k) clearance
認可状況: 認可済み(510(k) clearance)
初回認可年: 2002年
510(k)番号: 複数の機種・チップでクリアランス取得(例: K031680, K042306 など)
認可適応症:
顔のしわ改善
眉毛のリフト
目周囲のたるみ改善
ボディスキンの引き締め(FDA認可部位は顔・首・体の一部)
◉韓国MFDS承認
承認状況: 承認済み
適応: 顔・首のたるみ改善
◉EU CEマーク
取得状況: 取得済み(CEクラスIIb医療機器)
その他の国
• カナダ: Health Canada 認可済み
• 台湾: TFDA 承認済み
• 中国: NMPA 承認済み
4. 技術方式の確認
技術方式: 高周波(RF: Radio Frequency)エネルギー
作用機序:
モノポーラRFを真皮層に照射し、加熱によってコラーゲン線維を収縮
傷害治癒反応により新生コラーゲン産生を誘導
表皮は冷却保護され、皮膚表面を損傷せずに深部加熱が可能
サーマクールCPTはバイブレーション機能を搭載し、疼痛を緩和
5. 起こりうる副作用
一般的な副作用(予期される反応)
紅斑(赤み): 数時間〜数日で消失
浮腫(腫れ): 数日持続する場合あり
軽度の疼痛や熱感: 施術中または直後に一過性に発生
乾燥・ツッパリ感
稀な合併症
水疱・熱傷(エネルギー過剰時)
炎症後色素沈着
神経損傷(非常に稀)瘢痕形成(極めて稀)
6. 重篤な事故報告
FDA MAUDEデータベース: サーマクールに関して、熱傷や瘢痕形成に関する報告は散発的にあるが、生命に関わる重篤な事故の報告は極めて稀
リコール・安全性警告: 過去にアクセサリ部品に関する限定的リコールあり(システム本体のリコールはなし)
7. 日本での薬機法上の承認状況
承認状況: 未承認医療機器
厚生労働省の承認を受けていないため、保険適用外
医師の裁量権に基づき、自由診療として全額自己負担で施術
施術前に十分な説明と同意(インフォームドコンセント)が必要
8. 国内の同様効果が期待できる承認医療機器
⚪️ウルセラシステム(Ulthera System, メルツファーマ社)
→ 高密度焦点式超音波(HIFU)による皮膚たるみ治療機器
→ 厚生労働省承認(医療機器製造販売承認取得)済み
→ 適応:眉毛のリフト、顔・頸部のたるみ改善
⚪️フラクショナルCO2レーザー(例: AcuPulse, CO2REなど)
→ しわ・たるみ改善目的で使用される承認機器
重要なお知らせ
◉本治療は自由診療であり、保険適用外です。
◉諸外国で510(k) clearance・承認されていても、日本での安全性・有効性を示す承認を意味するものではありません。
◉治療の適応・効果・リスクについては、診察時に医師より詳しくご説明いたします。